ルノーのパワーユニットのアップグレード導入がアメリカGPまで延期される見込みとなり、レッドブルはそのアップグレードバージョンをあえて使用しない選択肢もあると明かした。
ルノーはこれまで信頼性の向上に集中、トークンを使用したアップデートを一度も行っていない。開発計画に関し、ルノーF1のディレクター・オブ・オペレーションズのレミ・タファンは、大きな進歩に確信が持てるようになってから一度に大きなアップグレードを入れるつもりだと語っており、全12トークンを使ったアップグレードは10月の第15戦ロシアGPになる可能性が高いと考えられていた。
しかしその後、ルノーは第16戦アメリカGPでの投入に目標を修正したことを明らかにした。
モンツァでレッドブルとトロロッソは戦略的交換によってパワーユニットをプールした。これによって最終戦まで基数を増やすことなく戦える可能性があるが、アップグレード版パワーユニットを投入すれば、グリッド降格ペナルティを受けなければならなくなる。
モンツァで新しいパワーユニットにトラブルが発生したダニエル・リカルドに関しては、シーズン中にあと1度は交換が必要となるため、新仕様のパワーユニットを待って交換することになりそうだが、他の3人に関しては必ずしも新仕様を使うとは限らないと、レッドブル・レーシングのボス、クリスチャン・ホーナーは語った。
パフォーマンス向上のレベルとアップグレードによる信頼性の不安について評価した上で、従来仕様を使い続けるか、グリッド降格を受けても新仕様を使うかを決めるということだ。
「(新仕様を搭載しない)可能性はある」とホーナーが述べたとFOX SPORTSが報じた。
「アップデートの価値による。パフォーマンス向上がグリッドポジション降格を受けるだけの価値があるかどうかを評価する必要がある」
レッドブルとルノーは2016年末までの契約を結んでいたが、今季末をもって契約を解消する見込みであると考えられている。メルセデスはレッドブルへのパワーユニット供給を拒否、フェラーリは前向きな発言をしている。