5日の予選でポールポジションを獲得したのは24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-R(星野敏/藤井誠暢/高星明誠組)だった。予選の最速タイムは、またも16号車REAF REAL ESTATE KiiVA BMWの片岡龍也がマークしたが星野と藤井の合算タイムが優って、今季初のポールポジションを獲得。しかしながら、雨こそやんでいたがウエットコンディションに転じた決勝レースでは、GT-Rの持ち味が活かされず。3周目から片岡がトップを走行し、そのまま逃げ続けていた。
まだチャンピオンが決まっていなかったST-2クラス。完走さえ果たせば今度こそ決定となる59号車DAMD MOTUL ED WRX STIの大澤学/松田浩司/吉田寿博組は予選もトップだったが、決勝ではいきなり原因不明のエンジン不調に見舞われる。3番手に後退したこともあり、完走狙いで周回を進めていくが、やがてトップを走行していた20号車RSオガワADVANランサーの下垣和也/松本武士組が電気系トラブルでリタイアすると、「欲も出てきた」と松田。徐々に6号車新菱オートDIXCELエボXの冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄組を追いつめ、中盤に逆転。そのまま逃げ切って4連勝を達成するとともに3連覇も達成した。
ST-3クラスでは、38号車ムータレーシングTWS IS350の植田正幸/阪口良平/堀田誠組が予選でトップ。いつものように阪口が逃げたが、まるで仇を討つかのように、代わった植田と堀田にライバルたちは鞭をくれる。そして、ラスト4分までトップを走ったのは39号車SARD Racing RC350の柴田優作/平手晃平/片山義章組だったが、どうやらマージンは十分ではなかったよう。土壇場で逆転を果たし34号車asset ingsテクノRC350の前嶋秀司/佐々木雅弘/佐藤公哉組が今季トータルでは3勝目ながら、RC350での初優勝を飾った。「嬉しいけど、力でねじ伏せた勝利じゃないから。でも、今後はそういうレースを絶対お見せします」と前嶋。
ST-4クラスでは今季初優勝に向け、レースを大きくリードしていた86号車TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86の蒲生尚弥/井口卓人/松井孝允組が、終盤に後方からの追突を受けるハプニングが発生。代わってトップに立ったのは、58号車ウィンマックスTEINワコーズKRP☆DC5の小林康一/塩谷烈州/辻佐起子組。「天気に助けられました。路面が濡れているうちに、トップから大きく遅れなかったのは効きましたね」と小林。