ベルギーGPで発生したタイヤトラブルに関し、ピレリが詳細にわたる調査を行い、結果を公表したことを受け、セバスチャン・ベッテルはピレリは非常にプロフェッショナルな対処をしたとして称賛した。一方で今後も問題再発のための取り組みを続ける必要があるとも述べている。
ベルギー決勝をベッテルは1回ストップで走り3位を確保しようとしていたが、最後から2周目にタイヤが突然バースト、幸い大きな事故にはつながらなかったものの、チェッカーを受けることができなかった。レース後、ベッテルはタイヤが突然バーストするような事態は受け入れがたいと強く批判した。
この週末には金曜にニコ・ロズベルグのタイヤも突然バーストしており、ドライバーたちは安全性に懸念を示していた。ピレリはその後、タイヤトラブルについて詳細な調査を行い、3日に調査結果を公表した。
今年はベルギー前までは1戦あたりタイヤカットは平均1.2見られていたが、ベルギーでは合計63のカットが発見された。サポートレースで多数の事故が起きてコース上に異常な数の破片が残り、これを踏む可能性が高くなっていたことと、高速サーキットでタイヤを長時間にわたって使用したことが結びついて、例外的なトラブルにつながったと、ピレリは発表した。
ピレリとこの問題について話し合ったベッテルは、同社の姿勢に満足していると語った。
「あの問題について詳しく調べてきた。ピレリは協力的で、とてもオープンに話をしてくれた。事実を知るためにはこれが一番大切なことだ」とベッテル。
「彼らはものすごくプロフェッショナルだった。細心の注意を払い、慎重にこの件に対処した。それで物事が正しい方向に進んでいる。僕らが今目指しているのは、状況を改善すること、進歩することだ」
「プレスリリース自体よりも、エンジニアやピレリと話した時に持った感触の方が重要だ」
一方でベッテルは、この問題はこれで解決したわけではなく、今後も再発防止のための対策について検討を進めていかなければならないと述べている。
「あれほどの速度で突然タイヤがバーストするのは許されないことだ。調査が進み、いろいろなことが分析され、一部の問題については説明されたけれど、まだすべてじゃない。これからも続けていく」とベッテルは言う。
「タイヤ内圧の変更のような短期的な措置はあるが、短期的な措置だけではだめだ。長期的に何が起きたのかを正確に理解していく必要がある」
「でも誰もが最善を尽くそうとしているのは間違いない」
ロズベルグもピレリの対応には満足しており、安心して走ることができると語った。
「この問題に大きなエネルギーが注がれ、適切に対処された。それを確認できて嬉しい。必要なことだったから」とロズベルグ。
「安全に走れると確信している」
ピレリは、FIAに対しサーキット路面の清掃方法の向上について検討するよう提案、FIAも積極的に対処すると述べている。