“サイズ・ゼロ”のコンセプトで作られたマクラーレン・ホンダMP4-30は今季期待したようなパフォーマンスを発揮していないが、ホンダF1プロジェクトの新井康久総責任者は、来年もこのコンセプトの下でさらなる改善を進めていくと語った。
マクラーレン・ホンダは今年のマシンに“サイズ・ゼロ”のコンセプトを採用、リヤ部が非常にコンパクトなデザインとなっている。このコンセプトを実現するため、ホンダのパワーユニットはパッケージングの面で非常に難しいチャレンジを強いられた。
「非常に小さなパッケージです。もちろん我々としては大きい方が望ましいのですが、コンパクトな方がいいことは確かです」と新井総責任者は語った。
「この部分で苦労しています。サイズの問題です」
来シーズンに向けてサイズ拡大の検討を主張するつもりはあるかと聞かれ、「それはありません」と新井総責任者は答えた。
「(来年も)このパッケージになります。さらに改善するために努力していきます」
マクラーレン・ホンダは今季11戦終了時点でわずか17点獲得にとどまり、コンストラクターズ選手権9位に沈んでいる。しかしフェルナンド・アロンソは状況は今後どんどんよくなると考えており、モチベーションは今も高いと述べている。
「こういう状況においてアプローチの方法はふたつある」とアロンソ。
「ひとつは、前向きに考え、できるだけ早く問題を解決するためにチームと協力し合って努力するというアプローチ。もうひとつは、悲観的になって、何をしても無駄だと考えてしまうことだ」
「後者のアプローチではトンネルの出口にたどりつけないと思う。だから僕らは努力し続ける」
「状況はどんどんよくなっていく。スパは残念な結果になったし、モンツァでも大きな向上は見られないだろう。でも僕らは正しい方向に向かっている」