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山田浩二容疑者 窃盗や覚せい剤など前科10犯はゆうに超える

2015年09月02日 04:30  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

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大阪府寝屋川市の中1男女が惨殺された事件で、平田奈津美さん(13)の死体遺棄容疑で8月21日に逮捕された契約作業員・山田浩二容疑者(45)。 山田容疑者は中学時代、窃盗、傷害などさまざまな犯罪に手を染めている。同じ中学生を監禁したのもこのころ。自分よりも弱い者しか標的にしない。何度も少年鑑別所の入退所を繰り返したという。 高校には進学しなかった。就職先など、どこで、どんな青春時代を送ったのかはわからない。しかし、2002年、32歳になった山田容疑者は凶悪な監禁事件を連発する。 寝屋川市香里新町の容疑者宅マンションに近い京阪・香里園駅前のロータリーで、犯行を目撃した男性が証言する。 「わしがパチンコに行こうと通りかかったら、車の後部座席に小学生ぐらいの男の子(実際は中学2年生)が乗っとって、泣き叫んどるんや。あとで知ったんは、“有り金、全部出せ”ゆうて脅しとったって。5時間ぐらい車で連れ回して逮捕されたんや」 狙ったのはやはり弱い立場の人間だった。中学生の所持金などたかが知れている。山田容疑者は「警察だ」と脅して携帯電話を奪い、粘着テープで顔を巻き、腕を後ろ手に縛った。 駐車場に置き去りにしており、まるで平田さんが放置された手口と同じだ。 「その前後に高校生男子2人を監禁した事件も起こしている。それを含めて容疑者は窃盗、傷害、覚せい剤など前科10犯はゆうに超えていますね」(全国紙記者) 容疑者は’09年から’14年秋まで刑務所に服役。もともとは「渡利浩二」だったが、「柴原浩二」に変わった。 「獄中結婚し、妻の姓を名乗ったんです」(同記者) その女性には、平田さんや星野くんと同学年の娘がいた。容疑者は義理の娘の成長を楽しみにしていたという。 ところが服役中に離婚。昨年秋、旧知の男性と養子縁組し、現在の「山田浩二」として再スタートを切った。福島県で契約の除染作業員として、南相馬市や二本松市の宿舎での生活が始まった。 だが、名前を変えようとも、性分までは変わらなかった。今回の事件の約2か月前、山田容疑者からストーカー行為を受けた若い女性は話す。 「容疑者宅マンションから香里園駅へ行く抜け道で、遠くからつけられている感じがしたんです。みるみるうちに近づいてきて、最後はもう背中の後ろにいて、ガラケーで動画を撮るような“ピロ~ン”という音が聞こえました」 女性は、たまたま通りがかった郵便配達員に助けを求めて事なきを得たという。 「私の脇を追い越して逃げていきました。あのときの目つきは絶対に忘れません。犯罪者の顔でした。よくよく考えると、つきまとわれている感覚はこの1年で数回あった」 すべて山田容疑者の仕業ならば、出所後すぐに追いかけ回しはじめたことになる。ほかにも、容疑者宅マンション周辺では怪事件の情報が飛び交っている。 「おばさんもストーカーされていた」 「中年の男性が4、5人の男の子を連れ回していた」 などなど。わからないのが性癖だ。南相馬でいったん除染作業員を辞めざるをえなかったのは、「宿舎のルールを破って女性を連れ込んだから」(前出の記者)という。 しかし、若い男の子に対しても性的興奮を覚えていたという情報がある。 「街中でかわいい男の子を物色していた可能性は高い。被害者の中には、山田容疑者に性器をいじられた子がいるという。一方で知人に“ロリコン宣言”してみたり、職務質問された秋葉原で若い女の子をナンパするなど女好きの側面も。アンテナに引っかからないのは、オジサンだけというバイセクシャルではないか」(スポーツ紙記者) 美少年に近づく目的で、カメラマンや理容師を目指したとする情報もある。職務質問時に所持していたスタンガン、手錠、注射器は何に使うつもりだったのか。 逮捕時、山田容疑者は「同乗者がやった」と容疑を否認し、以降は黙秘を続けているという。 事件当日に大阪刑務所の知人に短時間面会していたり、星野くんの遺体のズボンのポケットに他人の精液入りのコンドームが入っていたりと、偽装工作のにおいも。フェイスブックでは平静を装う記述や食事の画像などをアップしている。 事件前の8月10日と、事件後の同15日に山田容疑者が立ち寄った千葉・幕張の隠れた名店『本家絶品!煮込みカツカレーの店』の並木道夫代表(40)は「福島から来たと言うし、正直、気分のいいお客さんでした」と振り返る。 「初来店のお客さんには煮込みカツカレーをすすめるんですが、大盛りを完食。“うまかったわ~”と言ってくれた。2度目はリピーターにおすすめのスタミナポークカレー大盛りを“これもうまかったわ~。ここハズレないわ~”と皿を舐めたぐらいキレイに食べてくれました。それだけに事件はショックで許せない」 山田容疑者は相手を見て態度をコロコロ変える。弱い子どもには容赦ない。 「8月28、29日は寝屋川の大きな祭りやったんやけど、今年はこの事件で自粛。阪神・淡路大震災以来の中止やわ」 と寝屋川の主婦が寂しそうにつぶやいた。 (取材・文/山嵜信明と本誌取材班)