マウリツィオ・アリバベーネは、フェラーリの若手育成プログラムであるFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)を今後も存続させると明言した。
フェラーリは、将来の跳ね馬ドライバーを養成するために、2009年に若手ドライバーの育成システムであるフェラーリ・ドライバー・アカデミーを立ち上げた。
しかし、ライバルのレッドブルが姉妹チームのトロロッソと連携し、セバスチャン・ベッテルやダニエル・リカルド、ダニール・クビアトらをレッドブル・レーシングに昇格させる一方で、フェラーリは未だにFDAドライバーを採用するに至っていない。
最近では、フェラーリがFDAの廃止を検討しているとの噂も囁かれていたが、跳ね馬を率いるアリバベーネは、そうした噂を「でたらめ」だと述べている。
アリバベーネは、FDAが来年まで存続しているかどうかを尋ねられると、「そうだ」と答え、次のように続けた。
「(来年は)確かだし、それができる限りはね」
「我々はシーズンの終わりに、どのドライバーを残すか、新たに迎えるか、放出するかを決める」
現在のFDAには、今季ザウバーのリザーブドライバーを務めるラファエル・マルチェッロとGP3ドライバーのアントニオ・フォッコ、ヨーロッパF3に参戦中のランス・ストロール、そしてイタリアF4を戦っている中国人のグアン・ユー・シューの4名がいる。
今のところ、FDAドライバーでフェラーリ昇格を果たしたドライバーはいないが、昨年までマルシャをドライブしていた故ジュール・ビアンキは、次期フェラーリドライバーの筆頭候補で、来季残留を決めたキミ・ライコネンの後任としてフェラーリ入りすることは決定事項だったと、前会長のルカ・ディ・モンテゼモロも明かしていた。
フェラーリはこれまで経験豊富なラインナップを採用する傾向があり、今季もグリッド最年長のライコネン(35歳)をベッテル(28歳)のチームメイトに起用している。
この20年、27歳以下の若さでフェラーリドライバーになったのは、2006年に当時24歳で跳ね馬デビューを飾ったフェリペ・マッサ、ただひとりしかいない。
なお、最近では、トロロッソのルーキー、マックス・フェルスタッペンを将来的に引き抜きたい考えであるとも噂されている。