2017年F1に今より1周5~6秒速いマシンを登場させるためのアイデアをまとめようとしているFIAが、新たな案について説明した。規則の詳細はまだ決定しておらず、F1チームがさまざまな検証を行えるよう、FIAはCFDの使用制限を緩和することを決めた。
F1のショー的要素の向上やコスト削減に関する提案についてF1ストラテジーグループが協議した結果、5月に2017年にはより速いマシンを走らせることを宣言、その後、FIAはチームに対し、F1の速度を向上させるための提案を募集した。8月にはF1テクニカルボスの会合が行われ、グラウンドエフェクトを生むフロアを導入するという案が一歩前進したことが分かっている。
現在のところ、フロント&リヤウイング、リヤタイヤの幅が拡大される見込みではあるが、来年3月までにレギュレーション詳細を決定するには時間が足りないと、フォース・インディアのテクニカルディレクター、アンドリュー・グリーンが懸念を示していた。
チームからのこういった声を受け、CFDの使用制限を緩和することを認めたと、FIAのテクニカルディレクター、チャーリー・ホワイティングは述べている。
「10月2日までに、方向性に関していいアイデアを見つけることができると期待している」とホワイティング。
「彼らにはCFDの作業時間を余分に与えた。チームごとに何ができるかについては差がある。しかし我々は、チームが空力コンセプトについて研究を行えるよう、CFDの制限を緩和する」
「また、ピレリが新たに合意したタイヤサイズにおいてグリップの評価を行うのを待っている」
ホワイティングは、タイヤサイズの拡大によって目標とするラップタイム向上の半分が成し遂げられ、残りの半分はダウンフォース向上によって達成できると考えている。
「そのために(マシンリヤのフロアの)ステップを今より低くすることを考えている」とホワイティングは述べた。
「今のマシンでは基準面とステップの差が50mmだが、これを25mmにすることを提案している。そうすることによって、マシン下部から発生するダウンフォースの量が増える」
「また、2014年に禁止されたビームウイングを復活させることになるだろう。それがディフューザーを少し助けることになるかもしれない」
「1周5秒から6秒速いマシンを実現するため、タイヤと組み合わせてこういったものを検討している」