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江東区でブラジル建築の父・ニーマイヤー展

2015年08月30日 00:02  オズモール

オズモール

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手がけた建築物が世界遺産にもなっている、ブラジルのモダニズム建築の父、オスカー・ニーマイヤー氏。その素晴らしい仕事の数々を紹介する、日本で初めての大回顧展が開かれているそう。

2015年10月12日(月・祝)まで、江東区の東京都現代美術館で開催されている「オスカー・ニーマイヤー展 ブラジルの世界遺産をつくった男」では、2012年に104歳で亡くなるまでの、ほぼ1世紀にわたる活動を、図面や模型、写真、映像などで展示する。


ニーマイヤー氏は、建築界のノーベル賞とも呼ばれる「プリツカー賞」や、高松宮殿下記念世界文化賞など、ユニークなクリエーションで数々の世界的な賞を受賞。いちばん有名な仕事は、1950年代にブラジルの首都・ブラジリアでの国民会議議事堂や大聖堂などで、彼が設計したこれらの作品のおかげで、ブラジリアは世界遺産に登録されたのだとか。


この展覧会では、代表的な建築物をさまざまなサイズ見ることができるのがポイント。なかでも、サンパウロ市内にある約120haの広大なイビラプエラ公園の30分の1の模型は圧巻で、約500㎡のアトリウムの空間に広がるダイナミックな空間は、公園そのものを再現しているよう。

「模型にはカーペットが敷いてあるので、靴を脱いで中に入っていただけます。また、個人使用に限り、フラッシュや三脚を使用しなければ、自由に撮影できます。東京ドームの約35倍と言われる公園を、イメージで体感してみてください」と、広報担当の中島さん。



会場のデザインは、ニーマイヤー氏に大きな影響を受けたという、国内外で活躍する建築家ユニット「SANAA(サナア)」(妹島和世+西沢立衛)が担当するとか。彼らの感性によって大胆でモダンな曲線を多用した展示の構成も、ひとつの見どころ。

中では、ニーマイヤー氏自身が出演した2001年制作のドキュメンタリー映像「20世紀最後の巨匠 オスカー・ニーマイヤー」も上映され、その日常の様子や創造の現場なども展示される。

来年にはリオデジャネイロでオリンピックも開催されるし、いまのうちに、ブラジルが生んだ偉大な建築家の業績を知っておくのもいいかも。

画像 トップ:オスカー・ニーマイヤー《ニテロイ現代美術館》Photo: Leonardo Finotti
   上:オスカー・ニーマイヤー《ブラジリア大聖堂》Photo: Leonardo Finotti
   中:イビラプエラ公園模型(縮尺 1/30) , "オスカー・ニーマイヤー展 ブラジルの世界遺産をつくった男"展示風景, 2015 Photo: 野口直人建築設計事務所
   下:オスカー・ニーマイヤー《イビラプエラ公園 講堂内部》Photo: Leonardo Finotti