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スーパーGT第5戦鈴鹿1000km:ランキング2位のMOTU GT-Rが驚きのポールポジション獲得

2015年08月29日 18:00  AUTOSPORT web

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GT500クラスのポールポジションを獲得したMOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリ/松田次生
スーパーGT第5戦インターナショナル鈴鹿1000kmは29日、ノックアウト形式の公式予選が行われ、GT500,GT300ともに大幅にコースレコードタイムが更新される中、GT500ではMOTUL AUTECH GT-Rが今シーズン2回目のポールポジションを獲得した。

 14時50分にGT500クラスのQ1セッションがスタートすると、最初にコースインしたのはARTA NSX CONCEPT-GT。朝の公式練習でコースオフした際にフロアやラジエター周りが壊れてしまったことからマシンのチェックラップを行い、1周でピットに戻って来る。

 その後、最初にアタックを始めたのはWedsSport ADVAN RC F。そして普段はQ1残り7分あたりからコースインする車両が増えるが、今日は路面温度もそこまで変わらないと判断したのか、いつもより少し早い残り時間9分を切ったところで続々とマシンがコースインしていった。残り4分になると、ほぼ全車がアタックラップに入った状態。しかし、ここでENEOS SUSTINA RC FがS字でコースオフ、真っ直ぐグラベルに突っ込む形でマシンを止めてしまうと、赤旗が提示された。

 その後、車両が改修され15時10分に予選が再開されると、残り5分のセッションはアタック合戦に。ピット位置がもっとも1コーナー寄りのPETRONAS TOM'S RC Fを先頭にコースインしていくと、S Road MOLA GT-RとMOTUL AUTECH GT-Rは少し間隔をあけてコースイン。さらにドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTはこの2台からも間をあけて、最後に残り約3分というタイミングでコースインしていく。

 ここからはアタック順にトップが目まぐるしく入れ替わり、レクサス勢がワン・ツー体制を早々に敷くと、ホンダ勢がトップタイムを塗り替える展開に。結局、Q1をトップタイムで通過したのはウエイト48kgをものともしないS Road MOLA GT-R&本山哲が、それまでのコースレコードをコンマ9秒更新する1分47秒7でQ1を突破した。2番手にはこちらもウエイトハンデが厳しい、ZENT CERUMO RC Fが続いた。Q1では9番手までがコースレコードタイムを更新、10番手までが1秒差以内という僅差の戦いに。今のGT500のQ1突破がいかに難しいのかというのを象徴する結果となった。

 15時45分から行われたQ2でもコースレコードを上回る速いタイムが連発される中、KEIHIN NSX CONCEPT-GTにトラブルがあった模様で1度アタックをしただけでガレージにマシンを入れて、早々に8番手が確定してしまう。その後、ランキング2位で厳しいウエイトハンデを搭載するMOTULがロニー・クインタレッリのアタックで1分47秒630をマークしトップに浮上。そのタイムを更新すべく、そこからそチェッカーむけて7台によるアタックが過熱してくると、立川祐路がステアリングを握るZENTも1分47秒台にタイムを刻んできて2番手に浮上。予選終盤にはEpson NSX CONCEPT-GTが自己ベストを更新して3番手に浮上してきた。

 結局、最後までMOTULのタイムを上回るチームは現れずにフィニッシュ。ウエイトハンデが軽めのチームの台頭が予想された予選で、誰もが驚くPP獲得となった。また、フロントロウを獲得したZENTもランキング4位でウエイトハンデが厳しい条件。5位のカルソニック IMPUL GT-R、6位のKeePer TOM'S RC Fと、ランキング上位がそのまま上位グリッドを獲得しており、明日の展開が早くもチャンピオン争いのような様相を呈してきた。

 明日の決勝は雨が予想される不安定なコンディション。今回の予選で下位に沈んだチームにとっても十分に逆転のチャンスがありそうで、展開が予想しづらいレースになる可能性が高い。シリーズ戦最長となるスーパーGT第5戦鈴鹿1000kmは12時30分からスタートとなる。