初PPを獲得したシンティアム・アップル・ロータスの高橋一穂/加藤寛規/濱口弘 スーパーGT第5戦は29日、鈴鹿サーキットでノックアウト形式の予選が行われ、GT300クラスはシンティアム・アップル・ロータスがレコードタイムを0.9秒近く上回るアタックをみせ、ポールポジションを獲得した。
鈴鹿サーキット上空に薄雲が広がっているものの、雨が落ちてくる気配はなく気温27度、路面温度31度のコンディションで予選Q1はスタートした。なお、公式練習でクラッシュがあったRacing Tech Audiはマシンの修復が間に合わず、予選セッションには参加できなかった。
Q1セッションでは、各車アタック1回目から1分59秒後半から2分00秒前半のタイムを記録していく。このなかで、まずは山内英輝がアタックを担当したSUBARU BRZ R&D SPORTが1分59秒240をマークしトップに立つ。すると、その後方からアタックを仕掛けていた中山雄一のTOYOTA PRIUS apr GTがレコードタイムを0.038秒上回る1分59秒077でトップに浮上した。
Q1残り5分を切ったところで、各チームは2回目のアタックを行い、11番手までが1分59秒台のタイムを記録していく。午前の公式練習で2番手タイムを記録したRUNUP Group&DOES GT-Rが好走をみせ、1分59秒299を記録したが、上位2台には届かず3番手。その後もトップを上回るマシンは現れず、セッションは終了した。
この結果、上位3台中2台をJAF-GTマシンが占める形でQ1は終了。3番手には午前の公式練習で好走をみせていたRUNUP Group&DOES GT-Rがつけ、以下、マネパ ランボルギーニ GT3、UPGARAGE BANDOH 86、VivaC 86 MC、Audi R8 LMS ultraと続いているほか、公式練習でトップタイムをマークしたシンティアム・アップル・ロータス、ポイントリーダーのGAINER TANAX GT-RもQ1通過を果たしている。また、昨年ドライバーズチャンピオンを獲得した初音ミク グッドスマイル SLSは、Q1進出に0.3秒届かず、Q2進出を逃している。
GT500クラスのQ1セッションで赤旗が掲示されたため、予定より10分遅れの15時25分に、決勝レースのポールポジションを決める12分間のQ2が開始された。
各車とも開始と同時にコースインし、入念にウォームアップを行っていく。まず織戸学がドライブするマネパ ランボルギーニ GT3が1分59秒163でトップに立つと、続いて井口卓人のSUBARU BRZ R&D SPORTが1分59秒060のレコードラップでトップタイムを更新。その直後には、荒聖治のStudie BMW Z4が1分58秒954でトップにたっている。
しかし、荒聖治の後方から加藤寛規がアタックしていたシンティアム・アップル・ロータスが1分58秒248の驚異的なタイムを記録し、トップに浮上。このタイムを上回るマシンは現れず、加藤寛規が2010年のスーパーGT第5戦SUGO以来のポールポジションを獲得した。予選2番手は1分58秒600を記録したGAINER TANAX GT-R、3番手はStudie BMW Z4がつけている。
公式練習で速さをみせていたマザーシャシーが、これまでのレコードタイムを0.867秒更新する速さでポールポジションを獲得した今回の予選。しかし、予選はFIA-GT3マシンやJAF-GTマシンが入り乱れる展開に。予選では互角の戦いとなったが、明日のレースでお互い、どのような戦略で挑むのか注目だ。
明日30日は、11時8分よりウォームアップ走行が行われ、12時30分に173周の決勝レースが行われる。