今シーズン、ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTで小暮卓史と組み、スーパーGT500クラスを戦っているオリバー・ターベイ。鈴鹿を走るのは今回のスーパーGT第5戦鈴鹿1000kmが初めてだというターベイが、レースへ向けた意気込みと、今季ここまでシリーズを戦っての感触などを語った。
「鈴鹿を走るのは今回が初めて。いきなり1000kmの長距離レースに挑むことになるんだ。ただ長距離レース自体は、ここ3年間ル・マン24時間に参戦しているし、去年はLMP2クラスで優勝、今年はクラス2位を獲得しているから、ワクワクしているよ」
「今週末の目標は表彰台に上がること。ここまでの4戦すべてでポイントを獲得しているけれど、表彰台には上がれていない。だから、もっと上を狙っていきたいし、そのチャンスはあると思う」
「今シーズンはここまで、楽しみながらレースを戦えている。(スーパーGTは)本当に素晴らしいシリーズだと思うよ。GT500クラスのマシンはクイックでダウンフォースも多いから、乗っていて楽しいんだ。それに、どのメーカーも速さが均衡しているし、レベルが高く経験豊かなドライバーが揃っている。学べることも多く、日本でのレースを満喫できているよ」
「スーパーGTでいちばん難しいと感じるのはタイヤだね。ここまでハイレベルなタイヤ開発競争が行われているのは、世界でもこのシリーズだけだと思う。タイヤの性能がレースごとに少しずつ変化していくから、感覚をつかむのにちょっと苦労しているんだ。タイヤへの理解が深まっていけば、予選で上位に食い込むことができるはずだし、ロングランのペースも改善できると思う。トップでレースを戦うためには、タイヤを理解することが重要だと考えているよ」
「GT300クラスと混走する点もトリッキーなポイントだね。自分たちより速度の遅いマシンをオーバーテイクするのは、ル・マンで経験している。ただ、日本のサーキットは幅が狭いから、少し難しいんだ。特に鈴鹿ではね。対策として、去年までのレース映像をチェックして勉強をしてきた。なるべくタイムをロスしないようにGT300のマシンを抜いていくことも、スーパーGTでは重要なんだ」
ちなみに前戦富士では、マクラーレンの今井弘エンジニアがターベイに帯同していた。そのことについて尋ねてみると、ターベイは次のように答えた。
「イマイさんとはここ数年、マクラーレンで一緒に働いているし、彼はタイヤ開発の経験が豊富だ。以前はブリヂストンで働いていたしね。その経験はとても重要だし、F1での経験はカテゴリーが違っていても役に立っている。彼からのアドバイスは、とても助けになるよ」