レッドブル・レーシングのチームプリンシパル、クリスチャン・ホーナーが、2016年も現在のドライバーラインナップを維持し、ダニエル・リカルドとダニール・クビアトのふたりを走らせる意向であることを明らかにした。
リカルドはレッドブルと来季契約を結んでおり、一時はフェラーリ行きのうわさもあったものの、フェラーリがキミ・ライコネンの残留を発表したことで、その可能性もゼロになった。
今季加入したクビアトに関しては、レッドブルのモータースポーツアドバイザー、ヘルムート・マルコはシーズン序盤に不満を述べていたが、クビアトはトラブルが相次ぐ不運な状況のなかでも徐々に結果を出し始め、ハンガリーでは初表彰台となる2位を獲得、モナコとベルギーでは4位に入り、ランキングではリカルドより上位に位置している。
ホーナーは2016年のラインナップについて聞かれ、「変える理由は見当たらない」と答えた。
「決定は急がないが、ふたりとも長期契約下にあり、このパートナーシップはうまく機能し、成功している」
姉妹チームのトロロッソで今年F1デビューを果たしたマックス・フェルスタッペンとカルロス・サインツJr.は、非常に優れたパフォーマンスを発揮しており、レッドブルのラインナップに変更がないとすれば、ふたりが来年もトロロッソに残ることは確実とみられる。フェラーリがフェルスタッペン獲得を望んでいるといわれるが、それが実現するとしても2017年以降になる。
すでに2016年のドライバーラインナップが確定しているチームは、メルセデス(ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグ)、フェラーリ(セバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネン)、ザウバー(フェリペ・ナッセ、マーカス・エリクソン)の3チーム。
ウイリアムズもバルテリ・ボッタスとフェリペ・マッサの布陣を維持する見込みだ。ロータスに関しては、ロマン・グロージャンとパストール・マルドナドのふたりは来年の契約を有しているものの、チームがルノーに買収される可能性があり、それによって状況が変わるかもしれない。
マクラーレンはフェルナンド・アロンソは来季に向けて拘束力のある契約を結んでいるが、ジェンソン・バトンの契約はチーム側が決定権を持つオプションであり、チームは今年のリザーブドライバーであるケビン・マグヌッセンとテスト&開発ドライバーのストフェル・バンドーンもアロンソのチームメイト候補として検討している。
フォース・インディア、マノー、新チームのハースF1はシートがふたつとも確定していない。ハースはフェラーリとエンジンおよびテクニカルパートナーシップの契約を結んでいる関係で、フェラーリのリザーブドライバーを務めるエステバン・グティエレスと今年フェラーリのテストドライバーを務め、フォーミュラEで活動しているジャン-エリック・ベルニュが来季レースドライバーの有力候補だ。
ハースは約10人と交渉中であり、9月中に少なくともひとりは発表したいと述べている。
アメリカ出身で現在GP2に参戦しているアレクサンダー・ロッシは、ハースと接触していることを認めている。
さらに最近では、昨年までの2年間マルシャでF1に参戦したマックス・チルトンが、ハースと交渉を行っており、自分が「10人のうちのひとり」であることを明かしている。
しかしチルトンは、ハースが望んでいる「経験あるドライバー」の条件に自分が当てはまるという確信は持っておらず、「チャンスがあると考えたいが、無理だろう」と現実的な発言。チルトンは、ハースが欲しがっているのはニコ・ヒュルケンベルグであると考えている。