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LINEによるファッション卸システムが本格稼働 未上陸ブランド多数展開

2015年08月27日 22:02  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

取扱いブランド商品の一部 Image by: Fashionsnap.com
LINEが8月27日、BtoBをメインとした会員制のオンラインオーダーシステム「LINE Collection」の本格展開を開始した。国内未上陸のファッションブランドを中心にアパレルから雑貨まで取り扱う展示会として、24時間365日のオーダーが可能。LINEはディストリビュータとなり、バイヤーと気鋭ブランド・デザイナーの繋がりを構築する。

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 LINE Collectionの活用でバイヤーや小売側は、現地に出向くことなく商品が調達できるようになり、こまめな買付けを行うことで在庫リスクの軽減・解消が期待される。通常のオーダー期間外でも発注を受け付けるブランドを多く揃えており、年内には現状の約2倍となる100ブランド以上を想定。資金やパートナーとの繋がりがないために日本進出を見送ってきた海外ブランドにとっては、販路拡大のきっかけになる。商品カテゴリはバッグやアイウェア等を含めた雑貨が約7割で、約3割を占めるウェアは今後ハイプライスゾーンを拡充する計画。秋にはショールームを開設し、商品確認の機会としてサンプルも扱う。原則は実店舗もしくは自社ドメインECサイトのみで販売を確約する小売店が対象で、既存の買付け手法よりも容易に鮮度の高いMD展開が可能になることから、個人のセレクトショップ運営者を中心に登録ユーザーを増やしているという。
 LINE Collectionを展開するためLINEは、100%出資の子会社Bonsai Garageを昨年12月に設立。代表は、ルイ・ヴィトンなどの国内外ブランドのマネージメントを経てブランディング・コンサルタントを行ってきた首藤神治氏が務め、ブランドを発掘してくるブランディストは「RESTIR.COM」のマネージャー経験者をはじめ、ラグジュアリーブランドやハイエンド・セレクトショップ等で活躍してきたバイヤーなどで構成する。LINE上級執行役員の島村武志氏は、ファッションの卸分野に参入した経緯について会見で、「人と商品の繋がりは、まだまだ開拓できる余地がある。これまでは人同士が繋がる場を提供してきたが、物流にも応用できるのではないか」と話した。
■LINE Collection:ホールセールサイト