『ニキ・ド・サンファル展』が、9月18日から東京・六本木の国立新美術館で開催される。
ファッション誌『VOGUE』などでモデル活動をしていた事でも知られるニキ・ド・サンファルは、1930年にフランス系アメリカ人の母とフランス人の父との間に生まれた美術家。1953年に精神疾患の治療のために取り組んだ絵画制作をきっかけにして芸術家を志したニキは、絵具を入れた缶や袋を石膏で付着させた絵画に銃を撃つことで完成する「射撃絵画」を1961年に発表。その後は解放的な女性像を示した彫刻『ナナ』シリーズのほか、映画、舞台の制作、「タロット・ガーデン」と称される彫刻庭園に代表されるように建築デザインにも積極的に取り組み、様々な創作活動を展開した。
同展では、社会における女性のあり方を主題とした作品を数多く残したことでも知られるニキの半世紀にわたる活動を紹介。昨年にフランス・パリのグラン・パレで開催された大回顧展の要素を取り入れて構成され、日本初公開の作品を含む初期から晩年までの国内外の主要作品100点以上が展示される。さらに、2011年に閉館したニキ美術館の創立者で、20年以上にわたりニキと交流を続けたYoko増田静江とニキの関係を通じて、日本とニキの交流に焦点を当てる。
会期中には、関連イベントとして記念公演会やシンポジウムが行われるほか、ニキの誕生日に合わせて『ニキ・ウィーク』と題したイベントが10月24日から開催。詳細はオフィシャルサイトから確認しよう。