マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンが、ホンダには信頼性よりもパワーの向上に力を入れて取り組んでほしいと訴えた。ベルギーGPの決勝は全く楽しめず、気落ちしたとバトンは述べている。
ホンダはベルギーに向けて3トークンを使ってパワーユニットのアップデートを行ったが、コース特性とマシンの相性が悪く、バトンもフェルナンド・アロンソも予選、決勝ともに下位に沈んだ。予選でバトンは17位、アロンソが18位。パワーユニットのエレメント交換でバトンは50グリッド降格で19番手、アロンソは55グリッド降格で20番手からスタートし、バトンは14位、アロンソは13位でフィニッシュしている。
バトンにはERSのデプロイメントの問題が発生、苦しいレースを強いられた。
「電気エネルギーがなく、後方をただ走っているしかなかった。きつい一日だった。ただ後ろの方を走っているだけなんて本当に悔しい」とバトンは決勝後にコメントした。
バトンは、ホンダには信頼性を犠牲にしてでもパフォーマンスを向上させてほしいと語った。
「パワーの向上の方に力を注いでほしい。それが今の目標だ。パワーを上げたい」
「信頼性は二の次だ。信頼性が比較的低くても、速さを発揮したい。それなら僕は文句はない」
「パフォーマンスを見つけるのは簡単なことではない。信頼性向上の方が多少は達成しやすい」
後方で走っていてもF1を楽しめているかと聞かれ、バトンは率直に「こんなレースでは全く楽しめない」と答えた。
「最後の8周は、他のマシンがバトルをしているのが見えてすごく面白かった。でもそれ以外は全く楽しくなかった」
「F1を愛しているか? もちろんだ。予選は大好きだし、マシンに乗るのは楽しい。でも(今は)決勝は楽しくない」
シーズンを前にした2月末の段階ではバトンは「開幕戦では無理でも、最終戦ではマシンに勝つ力が備わっているかもしれない」と述べていた。しかしベルギーでこの発言について聞かると、「目標は2台とも入賞圏内でフィニッシュすることだ。表彰台? それは難しいだろう」と答えた。
「シンガポールが僕らにとってのベストレースになるんじゃないかな。低速コーナーを備えた低速サーキットだ。低速コーナーでは僕らはかなり強力だ」
「だからシンガポールで最大のポイントが取れると考えるべきだろう」