ママ友たちが会話をするとき、本人の経歴に加えて「夫の職業や年収」が重要な話題になることがあるらしい。ママ友間で格付けしあうときに「どちらの家が格上なのか」を確認する材料になるからだ。
これにならったのか、8月24日の夜7時放送の「クイズプレゼンバラエティーQさま!!3時間スペシャル」(テレビ朝日系)は、既婚女性出演者の紹介テロップに「夫の肩書き」をつけていたことが話題に。視聴者からは疑問の声もあがっている。
「東大卒」「医者」「弁護士」といった文字が踊る
番組には既婚者の芸能人が「美人妻」として20人集まり、「ヤング」「アダルト」のチームに分かれてクイズの正解を競い合って「学力女王」を決定するもの。決勝に進んだ10人のテロップは次のとおり。
三浦奈保子(夫は会社員 東大卒)
本田朋子(夫はプロバスケット選手)
小島慶子(夫は元海外ロケディレクター)
八木麻紗子(夫はテレ朝・野上アナ)
森久美子(夫は元舞台スタッフ)
丸田佳奈(夫も医者)
下平さやか(夫は巨人・長野久義選手)
富永美樹(夫はシャ乱Qのまこと)
天明麻衣子(夫は弁護士)
清水ミチコ(夫は元ラジオ番組ディレクター)
「東大卒」は学力の高さ、「弁護士」「医者」は高収入や社会的地位の高さを印象付けているようだ。夫がプロスポーツ選手というのも、身体的能力の高さと華やかさを感じさせる。美人妻を手にするためには、男性側にも付加価値が必要なのだろうか。
ただしこの職業自体は予選でも決勝でもアナウンスで読まれることはなく、言及もほぼなかった。アナウンサーの下平さやかさんが家庭科の問題で「ムニエル」を正解したときに、「流石です! プロ野球選手を支えます」と実況が加わった程度だ。
「夫の肩書きで紹介されるとかいつの時代?」と疑問も
これを見た視聴者からは、ツイッターで「(夫の職業より)本人達のことを知りたい…」という声があがった。また「夫の職業必要?」と疑問を呈する人もいた。女性を紹介するときに「誰々の奥さん」と言われるようなものだとして、不快感を抱いたようだ。
「夫の肩書きで紹介されるとかいつの時代でしょうか」
「いちいち旦那さんの職業聞いてくる人とかいるらしいけどムカつくでしょ」
ママ友との会話のように、夫の職業が「マウンティングの要素」になるとの指摘も。女性の価値は、夫の職業に左右されるとでもいうのだろうか。
その一方で、出演者の中にはここ数年テレビ出演のあまりなかった女性もおり、「この人だれ?」と言われないために目を引く情報を付け加えたのでは、という見方もあった。
Qさま!!では6月8日にも「学力女王決定戦No.1スペシャル」を放送。「インテリ美人妻が集結!本当に頭がいい美人妻は誰だ!?」と銘打っていた。その際も女性出演者の紹介文に夫の職業と名前を添えており、ネットで「なんかやだ」と不満が出ていた。
あわせてよみたい:広がる「ママ向けビジネス」の起業