8月23日に行われたインディカー・シリーズ第15戦ポコノの決勝レースで、クラッシュしたマシンの破片が直撃し病院に緊急搬送されたジャスティン・ウィルソン。頭部を負傷したウィルソンは、そのまま意識が戻らず24日に亡くなったことが発表された。
イギリス・シェフィールド出身で1978年生まれのジャスティン・ウィルソン。レーシングドライバーでは珍しい191cmの長身が特徴で2003年にミナルディからF1デビュー。翌年からはチャンプカーへ戦いの場を移し活躍。チャンプカーとインディカーで合わせて通算7勝を挙げた。
今季はインディカーでレギュラーシートを得ることが出来ず、インディ500など2戦にスポット参戦するほか、スポーツカーやフォーミュラE、パイクスピーク・ヒルクライムなど幅広く参戦。第12戦ミルウォーキーから再びアンドレッティ・オートスポートのシートを獲得しインディカー残りのレースに参戦していた。
ウィルソンの訃報に対し所属チームのアンドレッティ・オートスポートは「我々は、ジャスティン・ウィルソンが亡くなったことに深く悲しんでいる。彼は、チームの貴重なメンバーで、我々のスポーツでリスペクトされる素晴らしいレーサーだった。ジャスティンが我々アンドレッティのラインアップに加わったのは短い期間だったが、すぐにアンドレッティ・ファミリーの一員になった。彼の人生とレースキャリアは、素晴らしいストーリーで情熱は誰も上回れない。我々の思いと祈りをウィルソンの家族と世界中のファンに捧げる。 Godspeed,JW」と声明を発表。
オーナーのマイケルアンドレッティも自身のツイートで「ジャスティンを失ったウィルソン一家に私の心は注がれている。彼は素晴らしい友人で偉大な人物だった。とても惜しまれるだろう」とコメント。
昨年まで所属していたデイル・コイン・レーシングのオーナー、デイル・コインも「偉大な男ジャスティン・ウィルソンが逝ったことを知ったのは大きな悲しみだ。ジャスティンは、我々が知っている中で誰よりも親切でジェントルなレーサーだった。彼の妻ジュリア、愛娘のジェーンとジェシカはジャスティンの精神を輝かせていた。我々は彼の家族と共にこれからも思い、祈り続ける」と公式サイトで声明を出している。