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スーパーフォーミュラ:石浦がもてぎを完全支配。一貴は気迫の追い上げも2位

2015年08月23日 18:30  AUTOSPORT web

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ポール・トゥ・ウインで今季2勝目を挙げた石浦宏明(P.MU/cerumo・INGING)
全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦もてぎは23日、52周の決勝レースが行われ、石浦宏明(P.MU/cerumo・INGING)がポール・トゥ・ウイン。ライバルを寄せ付けないレース展開で今季2勝目を挙げた。

 予選日、そしてこの日の朝のフリー走行もドライコンディションとなっていたもてぎ戦だったが、正午を挟んで一時降雨があり、スーパーフォーミュラ決勝前の2輪のレースはウエット路面で展開。ただ、スーパーフォーミュラのスタート進行が始まった時点では降雨はなく路面も乾きかけており、15時5分からのフォーメーションラップには全車スリックタイヤを装着して臨んだ。

 スタートでは、石浦がホールショット。5番グリッドから今回も好スタートを決めた中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)が2番手に浮上し、小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)、ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)と続いていく。一方、フロントロウからスタートした野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、1~2コーナーで5番手まで順位を落とすこととなった。

 首位の石浦は、序盤から1分35秒半ばのタイムを並べていき、序盤の11周を終えたところで5秒以上のリードを築き上げる。一方、その11周目を終えたところで、4番手走行中のオリベイラと、6番手のアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)がピットイン。オリベイラは4輪交換、ロッテラーは2輪交換を採用する。翌周にはこの動きに追随するチームもあり、オリベイラは13番手、ロッテラーは14番手というポジションとなる。

 ただ、その他の上位陣はここでは動かず、首位の石浦に続き、一貴、可夢偉、野尻、中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、山本尚貴(TEAM無限)というオーダーとなった。その後、レースも折り返しを迎えたところで石浦はリードを9秒まで拡大。その後も1分35秒台後半のタイムを並べ、優位をキープしていった。

 そんな中、トップ3で先んじて動いたのは可夢偉。32周目を終えたところでピットへと向かうが、右リヤタイヤの交換でトラブルが発生。数十秒を失うこととなり、12番手でコースへ。また、アウトラップで伊沢拓也の先行も許し、この時点で13番手となってしまう。

 この動きに続いて、2番手の一貴は34周目にピットへ向かい、4輪交換。異なる作戦を採ったオリベイラの前方、2番手をキープしてコースへと復帰。また首位の石浦は、ライバルたちのピットストップを見届けた後、36周目を終えたところでピットへ。4輪交換を行い、トップを維持してレースへと戻り、上位は石浦、一貴、オリベイラというトップ3となる。

 レース残り10周ほどになると、7秒ほど前方の石浦を追う一貴が、石浦と同等の1分35秒台前半のタイムを連発。また終盤に向けては更にタイムを伸ばして1分34秒975のファステストラップをマークして石浦に迫っていく。ただ、石浦は最後までポジションを守りきり、このレースで一度もトップを譲らずにトップチェッカー。今季2勝目を決め、チャンピオンシップでのリードを更に拡大した。

 気迫の追い上げを見せ、最後は1.7秒差まで詰め寄った一貴が2位、そして序盤にピットへと向かう作戦を採ったオリベイラが3位に入った。4位にはロッテラーがつけ、上位4位をトヨタ勢が占めた。ホンダ陣営は、大祐の5位が最上位に。大祐は、オープニングラップで7番手まで浮上すると、前方車のピットストップで5番手に。可夢偉と同じく32周目にピットへ向かい、各車が作業を終えた段階でも5番手をキープし、ホンダ勢最上位でチェッカーをうけた。続く6位には、野尻が入っている。

 なお最終周では、終盤は伊沢拓也(REAL RACING)と10番手を争っていた可夢偉が、S字付近のグラベルに捕まる形でストップ。再始動することはできず、チェッカーを受けることはかなわなかった。