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山下大輝、森久保祥太郎、宮野真守......『劇場版 弱虫ペダル』声優陣が作品愛を語る

2015年08月23日 18:21  リアルサウンド

リアルサウンド

完成披露試写会での様子

 8月28日に公開される『劇場版 弱虫ペダル』の完成披露試写会が22日、TOHOシネマズ六本木にて行われた。声優の山下大輝、森久保祥太郎、代永翼、柿原徹也、宮野真守が登場し、作品について思いを語った。


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 自転車ロードレースに打ち込む高校生を描く同作。劇場版では、インターハイの成績優秀チームが出場する「熊本 火の国やまなみレース」に、主人公たちが所属する総北高校の面々が挑戦するという、オリジナルのストーリーが描かれる。


 劇場版について、主人公・小野田坂道を演じる山下は「一ファンとして、すっごく嬉しかったです。感無量です」とコメント。山下はデビュー2年目にして同作の主演に抜擢されている。そんな山下に、20年近いキャリアを持つベテランの森久保は「坂道を追い越しちゃって。ダメだぞ、もっと純粋な役だぞ」とアドバイスしつつも、山下の努力を認めた。


 柿原も、「彼の姿を観てると、僕自身が20代前半で初めてアニメーションの主役を経験したときの思い出が蘇ってくる。自分が初めて主役を経験した作品が劇場版になるということで、前のめりで芝居し、もっといい作品を観てもらおうというい思いが感じられたので、いい映画になるなって僕は思いました」と成長を見守ってきた先輩ならではの心情を述べた。


 宮野は、劇場版にて初めて同作に参加。「お話をいただいてから原作を読ませていただいたんですけど、おもしろすぎて一気に読んじゃって、いつのまにか大ファンになって。収録現場に行けたことがすごくうれしくて、(山下の声を聞いて)『ああ、ホンモノの坂道くん!』みたいな(笑)」と熱弁。熊本弁にも挑戦し、事前に音源のファイルを聞いて練習していたことを明かした。


 テレビアニメ版において、坂道と争い負けてしまった真波山岳役を演じた代永は、「また2人で勝負できるのがうれしかったですね。テレビシリーズで負けたのが、演じててすごく悔しかったので、熊本でのレースがどうなるのかというワクワク感がありました」と語った。


 あらためて同作の魅力を問われた山下は、「少年たちが一つの目標に向かって協力しながら戦いに向かっていくのが、すごく熱い。一人ひとりが主人公みたいな作品だと思うんですよ。それぞれの思いがぶつかりあうところが僕自身も観ていて魂が揺さぶられる」と、作品への愛情の深さがうかがえるメッセージを伝えた。


 劇場版は「魂の継承」が裏テーマ。司会がキャストに「継承エピソード」を訊くと、宮野は「最近、僕も先輩と呼ばれるお年ごろになってきて。若い子たちに質問されてアドバイスをしたとき、大人になれているのかなという感じはありますね」。柿原も「『弱虫ペダル』が始まったときに、(森久保)祥太郎さんと『大輝が初主演だから、僕たちも全力のお芝居をぶつけて、それを見てもらって。後半の(山下の)見せ場で、それをどう継承するかな』という話をすごくしていて。それで(山下が)すげえいい役者になったなと感じたのが僕はうれしかったし、全先輩たちがそう思ってるんじゃないかな」と語り、会場が拍手に包まれた。


 劇場版の舞台が熊本ということで、総北高校のジャージに身を包んだくまモンが自転車に乗って登場。くまモンを交えたフォトセッションを経て、最後の挨拶にて柿原は「役者もスタッフも命を削って作り上げた作品だ。先生(原作者の渡辺航)も、必死になって漫画を描いてらっしゃると思います。その思いがみなさんに届けば」と話した。森久保も、劇場版からさらにアニメが続いていくかは視聴者の力次第だと熱弁。山下は「喉が潰れてもいい」気合いで臨んだことを明かし、坂道というキャラのように「僕自身もこれから可能性を見つけてずっと走り続けていけたら」と意気込みを語り、完成披露試写会が終了した。『劇場版 弱虫ペダル』は、8月28日に公開される。(リアルサウンド編集部)