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インディカー第15戦予選:カストロネベスがPP、モントーヤは19番手とチャンピオンを争う5人に明暗

2015年08月23日 08:30  AUTOSPORT web

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今季4度目のポールポジションを獲得したエリオ・カストロネベス
ポコノ・レースウェイで開催されているベライゾン・インディカー・シリーズ第15戦。22日に行われた予選では、チャンピオン争いをするランキング4位のエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)が今季4度目のポールポジションを獲得。チームメイトたちが上位を独占する一方で、ランキング1位のファン・パブロ・モントーヤは19番手と下位に沈んだ。佐藤琢磨(AJフォイト)は、9番手から決勝レースに挑む。

 午前中の90分間のプラクティスで最速だったチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング)は予選アタックの1周目にクラッシュした。ターン3の入り口でスピンを喫したマシンは回転しながらノーズ部からセイファーウォールにヒット。さらにスピンを続けたマシンはリヤが浮上がってウォール上部に乗り上げ、フェンスにまでダメージを与えたが、幸いにもドライバーは無事だった。

「とても残念だ。ターン1でマシンの挙動が良くなかったのでセッティングを変えたんだが、それが正しく行えなかったのか、突風があったのか……突然マシンがグリップを失った」とキンボールは悔しがった。

 24台のエントリーのうちの13番目に彼はアタックしていた。14番目に走る予定だったのが、朝のプラクティス終盤にクラッシュしたルーキーのステファノ・コレッティ(KVレーシング・テクノロジー)が予選に出走しなかったためにひとつ繰り上がった。

 2番目のアタッカーとして走ったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が220.398mphの平均時速でトップをキープ。彼のチームメイトのサイモン・ペジナウが12番目にコースインし、220.485mphを出してトップを奪った。そのペジナウよりウォームアップラップがキンボールは速かったので期待が膨らんだが、2周のアタックを完成させることができなかった。

 ペジナウの今季2回目のポール獲得は、先輩チームメイトによって阻まれた。最後から3番目のアタッカーだったエリオ・カストロネベスが220.530mphを出したのだ。同時に、チーム・ペンスキーの予選1-2-3独占が決定した。

 今シーズンまだ優勝のないカストロネベスだが、ポコノの予選で今シーズン4個目のPPを獲得した。これでスーパースピードウェイにおけるPPは9個目となるが、ポコノでのPPは今回が初めてだ。エリオのPPは歴代4位につける通算45個目となった。チーム・ペンスキーにとっては、シーズン15戦目で12個目のPP獲得だ。極めて高いパーセンテージを記録してきているが、ポールからの優勝回数は3回にとどまっている。

「先に走ったパワー、そしてペジナウから情報をもらい、とても速いマシンとすることができた。とてもマシンは力強く、レースが待ち遠しい。4カー体制を最大限に活用し、少しでも速く走る。チームにはそうした考えが貫かれており、それが今日のPP獲得、さらにはトップ3グリッド独占に繋がった」とカストロネベス。

 予選4番手はジョセフ・ニューガーデン(CFHレーシング)の220.141mph。シボレー軍団がトップ4を独占だ。その一方で、プラクティスでは1、2位を占めたチップ・ガナッシ・レーシングが予選では完全に不発。キンボールはクラッシュし、スコット・ディクソンの11番手が最上位で、トニー・カナーンが12番手。プラクティスで2番手につけていたルーキーのセージ・カラムは20番手だった。

 チャンピオン争いをするグラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は予選5番手。前戦でシリーズ2勝目を飾った二世ドライバーは、その勢いをポコノでも維持している。プラクティスでは11番手と振るわなかったが、予選になって一気にスピードアップ。ホンダ勢トップとなる5番グリッドを獲得した。

「またホンダ勢のトップとなれたのは気分がいい。チームのエンジニアたちが素晴らしい仕事をしてくれている。プラクティスではスピードが不足していたが、予選ではベストのダウンフォースに設定してくれ、マシンはとても速かった。トップ5入りは非常に嬉しい結果だ。モントーヤは予選に失敗したが、レースでは必ず上位へと顔を出してくるだろう」とレイホールは語る。

 佐藤琢磨(AJフォイト・レーシング)は予選9位。朝のプラクティスで5番手につけ、「予選はトップ4を狙う」と話していた琢磨だったが2013年の8位、2014年の4位より後方の予選9位となった。「マシンが少し滑っていた。それでもコントロールできていたし、好いラップにできていた」と彼は予選アタックを振返っていた。

 ポイントリーダーのファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)は予選19位という結果だった。他のペンスキー勢がトップ3を占めているのとは対照的な結果となった。去年はPPから優勝したモントーヤだが、「レースでは何が起こるかわからない。今年の僕らはずっと頑張ってきているが、それでもアップ&ダウンは避けられない。シーズンが最終的にどういう終り方をするのか、自分たちも見届けるしかない」とモントーヤは語った。

(Report by Masahiko Amano / Amano e Associati)