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関ジャニ∞・大倉がYOSHIKIとコラボ ジャニーズ異色のドラマーはどう腕を磨いた

2015年08月23日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 関ジャニ∞の冠番組『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系・22:52~)の8月30日放送分に、X JAPANのYOSHIKIがゲスト出演することが発表され、話題となっている。『関ジャム~』は、今年5月からスタートした音楽番組。ライブ&トークハウス“関ジャム”という設定で、毎回レジェンド世代と呼ばれる1980~90年代に地位を確立したアーテイストと、現代の若者に絶大の人気を誇るアーテイストが各1組ずつ出演し、ライブとトークを披露する番組である。


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 名曲の制作秘話や当時の暴露話、ふだん見ることのできないアーティストたちの素顔が飛び出すコミカルな展開と、ゲストの持ち歌をオリジナルアレンジで関ジャニ∞とセッションするレアなコラボレーションが見どころ。


 なかでも、注目したいのが関ジャニ∞でドラムを担当する大倉忠義。番組内でYOSHIKIが直接、ドラムの指導をしたというのだ。酸欠を起こすほどの激しいドラムプレーで有名なYOSHIKI。そのテクニックを惜しみなくレクチャーしてくれるというのだから、大倉にとっては貴重な経験だ。


 さらに、YOSHIKIが他アーティストとセッションするのは今回が初とのこと。ロック界の伝説的ドラマーと、関ジャニ∞がどのような化学反応を起こすのか、期待が高まる。


 ジャニーズでは“ダンスレッスン以外は先輩の背中を見て学べ”のスタイルが受け継がれている。歌や演技については、独自に習得している。大倉も例外ではなく、ドラムは独学だという。しかも、その始めたキッカケはかなり追い詰められた状況を物語るエピソードが知られている。


 ジャニー喜多川が関ジャニ∞の増員に際して、ドラムのできるメンバーを探していたのだという。そこで、安田章大と丸山隆平が「リズム感がある」という理由で、大倉を推薦。1ヶ月の猛特訓の結果、合格をもらい、晴れて関ジャニ∞のメンバーに選抜されたのだとか。アイドルとしてドラマや映画の出演など様々な活動をしながらも、ドラマーとしてのスキルを身につけ、腕を磨いていくのは、決して簡単なことではないはずだ。


 以前、大倉はラジオのレギュラー番組で、リスナーからドラムの練習方法に関する相談が寄せられたときには、「僕はドラムを習ったことがないので、けっこう自己流でやってて、限界があったんですよね。……変わったのは、堂本光一くんがやってる舞台『Endless SHOCK』に出させていただいたとき」という。『blast』に出演していたドラマーの石川直に出会い、「左手は利き手(右手)の2倍練習する」など練習と演奏のコツを教わったのだそう。その語り口の熱さからも、人知れず努力した跡がうかがえる。


 また、歌手の高橋優とのラジオ番組『オールナイトニッポンサタデースペシャル 大倉くんと高橋くん』も好調だ。5月16日の放送では、2人で浜田省吾の『もうひとつの土曜日』を熱唱。大倉は、高橋とのリハーサルを通じて「アーティストさんって、やっぱり声量とかすごいなって。自分がしょぼいなって思いました」と感激していた。こうした刺激が、きっと彼の中で血や肉となっていくのだろう。


 “ジャニーズアイドルが、アーティストたちとコラボする”というスタイルは、KinKi Kidsが出演していた往年の人気番組『LOVE LOVEあいしてる』『堂本兄弟』シリーズを彷彿とさせる。KinKi Kidsも、この音楽バラエティ番組を通じて多くのアーティストとセッションを重ね、その音楽的才能を大きく開花させたように思えてならない。大倉にとっても、こうした番組がミュージシャンとして飛躍のキッカケになるのではないか。今後の成長が、ますます楽しみだ。(佐藤結衣)