映画『犬に名前をつける日』が、10月31日から東京・シネスイッチ銀座ほか全国で順次公開される。
同作は、2010年から犬の殺処分をテーマに1人で取材を開始し、これまでに『むっちゃんの幸せ 福島の被災犬がたどった数奇な運命』『生きがい 1000匹の猫と寝る女』といったドキュメンタリー番組を発表している山田あかね監督の作品。『犬に名前をつける日』は、ドキュメンタリー映像と山田監督自らが脚本を手掛けたドラマを融合させたドキュメンタリードラマとなる。
ドキュメンタリーパートは、動物愛護センターから犬や猫を救い出している人々や、東日本大震災後に置き去りにされた動物を保護している人々の活動を約4年間にわたって取材したという、200時間におよぶ映像から制作。ドラマパートでは、愛犬を亡くしたテレビディレクターの久野かなみを主人公に、犬や猫たちの保護活動を追う取材の中で揺れる心が描かれる。
主人公・かなみ役を演じるのは小林聡美。ドキュメンタリー『むっちゃんの幸せ 福島の被災犬がたどった数奇な運命』で福島の原発20キロ圏内から救い出された犬の「むっちゃん」の声を担当したことがきっかけで、小林の出演が決まったという。さらにキャストには、かなみの元夫役を演じる上川隆也、かなみを励ます先輩役を演じる映画監督の渋谷昶子が名を連ねている。主題歌にはウルフルズ“泣けてくる”、劇中音楽にはつじあやのが起用されている。
■小林聡美のコメント
はじまりは、保護犬むっちゃんとの出会いでした。
横浜の老人介護施設で暮らすむっちゃんのドキュメンタリーで、私はむっちゃんの声をやらせてもらいました。
それがきっかけで、たくさんの保護犬、そしてかれらを助けようと奮闘する人々に出会いました。
ギリギリの命を全力で助ける人たちの情熱と行動力を目の当たりにして、私はただ圧倒されるばかりでした。
そうして助けられた犬たちは、私たち人間にまたいろいろな力や喜びをくれるのです。
どの犬もみんな幸せでありますように。