10月に開幕するフォーミュラE第2シーズンでは、レース中に一時的にパワーアップが可能な“ファンブースト”の投票を、レース前ではなく、決勝レース中に行うことを目指しているようだ。
フォーミュラE代表のアレハンドロ・アガグは以前から、人気投票上位3名に与えられるファンブーストを、レーススタート前ではなくレース中に行いたいという考えを明らかにしていた。
FIAとフォーミュラEは現在、10月17日に開幕するフォーミュラE北京ePrixでレース中の投票を実現させるべく、協議を行っている。
フォーミュラEのスポーティングマネージャーであるブノワ・デュポンは、「現在、FIAや法務部と議論を重ねている段階だ」と、ファンブーストに関する協議を行っていることを認めている。
ある情報源は、フォーミュラE側は、各ドライバーが1台目のマシンでレースを行っている間に投票を受け付け、2台目のマシンに乗り換えた際に、最も人気を集めたドライバーがファンブーストを獲得できるようにしたい望んでいると明らかにした。この件に関しては、アガグも今年始めに「ファンにはレースの展開をみてから、どのドライバーにブーストパワーを与えるかを決めて欲しい」と語っていた。
FIAは、投票結果に不正がないか事前に審査することを望んでいるという。そのため、開幕初年度は決勝レース開始1時間に受付を終了し、レース開始20分前に結果を発表する形となっていた。また、決勝終了直後には、次戦のファン投票が開始されていた。
フォーミュラE第2シーズンでは、レース中の電力レベルが第1シーズンの150kWから170kWまで引き上げられるものとみられているため、ファンブーストによるパワーアップは予選モードと同様の200kWまで引き上げられる。しかし、パワーアップ時間については従来の5秒から3秒に短縮される。