ベルギーGPから導入されるスタートに関する新規則によってあまりにも大きな「ドラマ」が起こるようであれば、規則の見直しを行うべきであると、メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフが語った。
今年7月、FIAは、F1スポーティングレギュレーション20.1条に記されている「ドライバーは自力で助けを受けずにマシンをドライブしなければならない」という一文を尊重、「ドライバーがスタート準備の全責任を負うようにするため」、より厳密にレギュレーションを実行することを決めた。
FIAはドライバーがグリッドから発進する際にピットウォールからアドバイスを与えることを禁止するという新規則をベルギーGPから導入することを発表した。
ルイス・ハミルトンはこれによってスタートがより予測しづらくなるかもしれないと述べている。
「彼ら(FIA)はこれがレースにどれだけ影響するか、その結果を軽く見ているのかもしれない。スタートは変わらない可能性もあるけれど、悲惨な状況になるかもしれない。正しい方向にはいかず、調整されることになるんじゃないかと思う」
「いいアイデアだけど、修正する必要があるかもしれない」
ウォルフは、実際にベルギーから実施してみて過度な影響が見られた場合には規則を調整する必要があると考えている。
「彼(ハミルトン)の言っていることは正しいと思う」とウォルフ。
「我々は、スタートに、より大きな変化を与え予測しづらくしたいと考えた。ガレージから“遠隔操作”されているという印象を減らし、ドライバー自身の責任を増やそうとしたのだ」
「エンターテインメントのためにテクノロジーを抑える。それを初めて実行に移す。しかし予想を超えたドラマや変動が起こるかもしれない。そうであれば、再度検討して調整する必要があるだろう」
「スタートを完全に予測不可能にしたいと考えている者はひとりもいない。そしたら予選の価値が下がってしまう」
「実施してみてそこから学ぶことになるだろう。F1、FIA、関係者たちは、これまでも安全性などのため必要であれば物事の調整を柔軟に行ってきた」