今年の大手企業は「短期決戦型」の採用活動を目指しているようだ。アイデム「人と仕事研究所」が8月4日に発表した調査結果(pdf)によると、9月末までに採用活動を終えたいと考えている従業員1000人以上の大手企業が58.8%を占めたという。
採用予定数よりも多めに内定を出すか、という問いに対しても、大手企業の半数以上に当たる51.4%が「多めに出す」と答えている。まずはマグレねらいも含めて、中堅校以上の就活生は大手企業を受けておいた方がよさそうだ。
大手でも「秋冬採用」約4割
ただし短期決戦になった分だけ、「売り手市場のはずなのに、秋になっても内定が得られない」という学生のショックは大きくなる。しかし諦める必要はない。企業調査(pdf)では中小企業の多くが、秋冬にも採用活動を続ける見込みと回答している。
採用活動を10月以降も行うと回答しているのは、従業員1000人以上の企業では41.2%。比較的少数派ではあるが秋冬採用をするところがあるようなので、大手志向の学生はここを積極的にカバーしていきたい。
大手にこだわらない学生は、比較的余裕を持って中堅・中小企業に向かえそうだ。10月以降の採用活動を行う会社の割合は、300人~999人の企業では59.6%、100人~299人の企業では57.5%、30~99人の企業では74.2%、29人以下の企業では75.8%となっている。
大手以外の企業では内定者数に余裕を持たないため、学生が大手企業に流れれば、その分「空き」が生じる可能性がある。もともと大手の選考が終わってから採用を始める会社もあり、今年の就活生は内定が得られなくても粘り強く「長期戦」に臨んだ方がよさそうだ。
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