朝の公式練習ではレクサス勢がトップ4を独占して、2基目のエンジンに換えたレクサス強しの印象で始まったスーパーGT第4戦富士のGT500クラス。公式予選でも前回の第3戦タイに続いてZENT CERUMO RC Fの立川祐路が見事ポールポジションを獲得して歴代PP獲得記録を更新。2番手にはARTA NSX CONCEPT-GTがつけ、ホンダ勢シーズン初となるフロントロウを獲得した。
Q1は開始直後はコースインするマシンはなかったものの、まずは19号車、WedsSport ADVAN RC Fの関口雄飛がコースイン。その19号車に続く形で、残り時間8分を切って各車、マシンがピットを離れて行く。
まずトップに立ったのはドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTの小暮卓史。Q1生き残りのボーダーラインは1分28秒台後半と予想される中、1分29秒108をマーク。続いてDENSO KOBELCO SARD RC Fのヘイッキ・コバライネン、ENEOS SUSTINA RC Fの国本雄資のレクサス勢が続いていく。
そこからはアタック順に目まぐるしくトップは入れ替わり、残り2分を切ってPETRONAS TOM'S RC Fの伊藤大輔、D'station ADVAN GT-Rの佐々木大樹がそれぞれトップタイムをマーク。この富士を得意としながらもウエイトハンデの厳しいMOTUL AUTECH GT-Rの松田次生は11番手、S Road MOLA GT-Rの柳田真孝は9番手とQ1ノックアウトライン近辺で苦しい展開に。
チェッカーまで残り20秒となったところでウエイトハンデ16kgの8号車ARTA NSX CONCEPT-GTの野尻智紀がトップに立つも、チェッカー直後には今回の大本命、38号車ZENT CERUMO RC Fの石浦宏明がトップを塗り替え、38号車がそのままQ1トップに。ARTA、D'stationが2番手、3番手と続き、予想どおり、ウエイトハンデが軽めなマシンが上位に顔を並べ、Q1はトップから14番手までがコンマ684秒差という、わずかなミスが命取りとなる大接戦となった。
3番手以下で注目を浴びたのが12号車、カルソニック IMPUL GT-RのJ-P.デ・オリベイラ。ランキング2位で54kgというウエイトハンデと燃料リストリクター径縮小のハンデを負いながら8番手タイムをマークしてQ1突破。セッション直後には星野一義監督が両手を挙げてガッツポーズし、メインスタンドのニッサン応援団の声援に応えた。
結局、Q1ではENEOS、S Road、MOTUL、KeePer TOM'S RC F、KEIHIN NSX CONCEPT-GT、Epson NSX CONCEPT-GT、WedsSportの6台がノックダウンとなった。
通常より、8分遅れてスタートした予選Q2。一番最初に動き出したのは、一時はQ1でトップタイムをマークしたドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT。そして最後にコースインしたのはPETRONAS TOM'S RC Fとなった。
誰よりも早く1分28秒台のタイムをマークしたのは、Q2で真っ先にコースインしたドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT。Q1のタイムからもポールポジション獲得には1分28秒台をマークすることが絶対条件となるが、その後は続々とタイム更新がされ、1分28秒台のタイムが連発されていく。
Q2最初のアタックも公式練習と同様にレクサス勢が上位につけるなか、ARTA NSX CONCEPT-GTを駆る松浦孝亮が2回目のアタックでトップに浮上。しかし、このタイムはすぐにZENTの立川によって塗り替えられてしまった。
結局、ポールポジションはZENT CERUMO RC Fの立川が獲得。自信の持つGT500通算最多ポールポジション記録を21回へと更新。2番手にはARTA NSX CONCEPT-GTがつけ、ホンダ勢にとっては今シーズン初のフロントロウ獲得をもたらした。
2番手にARTAが入ったとはいえ、上位4台中3台がレクサス勢。明日の決勝もやはりレクサス中心の展開となりそうだ。予選上位のレクサス陣営内の戦いが明日の最大の注目どころになりそうだが、果たして8号車が周囲のレクサス勢にどう対応していくのか。そして、後方からのスタートとなるランキング上位のチームがどこまで決勝で盛り返してくるのか。決勝は15時スタートとなる。