スーパーGT第4戦富士の公式予選で、GT300ポールポジションを獲得した高木真一と小林崇志 スーパーGT第4戦は8日、富士スピードウェイでノックアウト形式の予選が行われ、GT300クラスはARTA CR-Zがポールポジションを獲得した。上位10台のうち4台がJAF-GT勢となっている。
予選日の富士スピードウェイは、常に雲がかかり、日差しが遮られているコンディション。気温28度、路面温度35度と、午前の公式練習と比べコンディションに変化は少なく、定刻の14時15分にGT300クラスの予選Q1が開始された。この予選には、公式練習でクラッシュしたTOYOTA PRIUS apr GTとStudie BMW Z4、マシントラブルがあったGAINER TANAX GT-Rも参加している。
15分の予選Q1は、各車がアウトラップを終え、1度目のアタックを行おうかというタイミングで、和田久がドライブするグリーンテック SLS AMG GTがアドバンコーナーでストップしてしまい、赤旗中断。赤旗掲示から約7分後の14時28分に、残り時間10分でセッションは再開された。どのマシンもアタックを行なっていなかったため、各車は一斉にコースインしていく。
各マシンが1度目のアタックを終えた時点のベストタイムは、峰尾恭輔がドライブするケーズフロンティア Direction 458の1分38秒618。しかし、峰尾は赤旗掲示中に他車を追い越したとの判定を受けてしまっている。
2回目以降のアタックでは、続々とトップが入れ替わる熾烈な首位争いが展開する。土屋武士のVivaC 86 MCが1分38秒311でトップに立つと、その直後に加藤寛規のシンティアム・アップル・ロータスがそれを上回る。すると、今度は小林崇志のARTA CR-Z GTが1分37秒797でトップを奪取。FIA-GT3勢が有利とみられていた富士スピードウェイで、マザーシャシーを含むJAF-GT勢がトップ3を独占する形でQ1は終了した。
なお、千代勝正が駆るランキングトップのGAINER TANAX GT-Rは予選14番手タイムだったものの、吉田広樹のRUNUP Gropu&DOES GT-Rが予選セッション中に4輪脱輪があったとしてタイムが抹消されたため、Q2進出を果たしている。また、予選前戦タイで優勝した高星明誠のB-MAX NDDP GT-Rや公式練習終盤までトップタイムを記録していた佐藤公哉のマネパ ランボルギーニGT3はQ1で敗退した。
GT500クラスの予選を経て、15時08分にGT300クラスのポールポジションを決める12分間の予選Q2が開始された。ここでは、セッション開始と同時に各車一斉にコースイン。1度目のアタック開始直前に、高橋一穂のシンティアム・アップル・ロータスがプリウスコーナーでスピンした以外は、混乱もなくセッションは進んでいった。
まずトップタイムを記録したのは、午前の公式練習でトップだった蒲生尚弥のLEON SLS。1分38秒020というタイムを記録していたが、直後に予選Q1で驚異的なタイムを記録したARTA CR-Zをドライブする高木真一が、ひとり1分37秒台に入る1分37秒975を叩き出し、トップを奪取した。
その後は、高木のタイムを上回るマシンは現れず。最後のアタックで高木は自身のタイムをさらに上回ったが、これは4輪脱輪があったとして抹消。それでもセカンドベストの1分37秒975でポールポジションを獲得した。2番手には午前中から好走をみせていたLEON SLS、3番手には5月の富士500kmで活躍したTOYOTA PRIUS apr GTがつけている。
公式練習とは異なり、JAF-GT勢が上位に食い込む形となった予選だったが、明日の決勝は300kmと第2戦の500kmと比べ燃費性能の有利が効きにくく、ストレートスピードでFIA-GT3勢に劣るJAF-GT勢が、どのような戦略で挑むのか注目だ。
9日の決勝日は、9時35分から30分間のフリー走行が行われた後、15時より66周の決勝レースが行われる。