8月に入り、大手企業が堂々と内定を出し始めましたね。私のツイッターアカウントにも「第一志望から内定をもらいました!」という喜びのメッセージが届いています。就活を終える方はひとまず安心といったところでしょう。
この動きに、逆に不安を強めている学生もいると思います。ですがご安心ください。今年は就活後ろ倒しの影響で、採用に失敗している企業が少なくないのです。つまり、今なお採用意欲がある企業が存在します。
もし現時点で「持ち駒なし・内定なし」だったとしても、打つ手はまだまだ残っています。決して諦めずに、ぜひ行動してみてください。そのために、今すぐ取り組むことをおすすめする対策が3つあります。(文:河合浩司)
友人との情報交換でこわばった「固定観念」を崩す
1つ目は、今まで通りの「ナビサイトの求人媒体を活用した就職活動」です。ただし企業を選ぶ前に、就活仲間の話を聞いてみてください。自分が関心を持っていた業界・職種以外の話を聞いて少しでも興味が湧いたら、説明会に参加してみるのが良いでしょう。
就活をしていると、知らぬ間に自分の固定観念ができているものです。自分が見つけることができていなかった仕事を知るために、友人たちの興味関心を共有してもらうと新たな視点をもらえることもあります。
2つ目は、「地元の優良企業を探すこと」です。今年は大手の採用が遅くなったため、中堅・中小企業はいつから採用活動をすればいいのか手探り状態の企業が多くあります。ひとまず5~6月で内定を出したはいいものの、8月に入り内定辞退が続けば、再度採用に動き出すことでしょう。
問題はこういった企業を見つける方法ですが、地元に特化したナビサイトや各地の中小企業家同友会の求人サイトを見てみてください。個人的におすすめなのが、都道府県が表彰する「優良企業賞・優良経営賞・奨励企業賞」の受賞企業を調べることです。
サイトには過去数年分の受賞履歴を掲載している自治体も少なくありません。私の地元自治体のサイトに掲載されている企業を見ても、評判が良い企業が並んでいます。自治体だけでなく、各地に存在する経営品質協議会発表の「経営品質賞」も参考になります。
早く内定が出ればいいというものではない
3つ目は、「大学の就職課での求人探し」です。企業の採用活動は実質的に3月以前から始まっていましたが、大学によっては「選考は8月から」という建前で動いていないところもありました。しかし、今なら気にせず学生を紹介できるので、忙しくなっているようです。
就職課の就職指導内容にはおかしなものも多いのですが、企業の紹介なら彼らにも可能です。就職課として「この企業は毎年採用してくれていて、卒業生も定着しているんだよなあ」といった情報を持っていることもあります。
「どうやっていい企業を見つければいいんだ!?」と手詰まり感を抱く就活生は、まずは就職課に「おもしろそうな求人が来ていませんか?」と相談に行くことをおすすめします。周囲が内定ラッシュに湧く中で、取り残された不安を感じるのは当然のこと。しかし早く内定が出ればいいというものでもありません。自分にあった職場を探してください。
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