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世界一寝ていない日本女性の体調管理術

2015年08月07日 00:02  オズモール

オズモール

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「世界一寝ていない」なんて言われることもあるほど、日本の女性は睡眠時間が短いとか。OECD(経済協力開発機構)の2014年の国際比較調査によると、日本の女性の睡眠時間は加盟している26カ国の男女別平均のなかで最も短いそう。厚生労働省は「健康づくりのための睡眠指針2014」で、企業に社員の昼寝や仮眠を推奨しているけれど、実際には、堂々と昼寝できる会社はまだ少ないのが現状だし…。

「色々なことに気を使い過ぎて、本人も気づかないうちに睡眠時間を削ってがんばってしまう女性も少なくないようです」と言う、スリープクリニック銀座院長の渋井佳代さんに、十分な睡眠時間が確保できない女性におすすめの体調管理術を聞いた。

「昼休みに15分程度の仮眠を取れれば理想的ですが、無理ならしばらく目を閉じるだけでも構いません。あまりにも寝不足のときは緊急措置として、通勤電車や移動時間などに10分程度の睡眠を繰り返しましょう」(同)

また、女性ホルモンの影響で体温が上がる月経前は、眠りが浅くなりやすいのだとか。

「そもそも睡眠の質は、体温のリズムと連動していて、本来は夜床に入ると深部体温が下がって深い眠りに入り、その後少しずつ体温が上がり始めて目覚めるようにできています。ところが月経1週間前くらいから夜間の体温が十分に下がらずに眠りが浅くなったり、日中の体温がふだんより上がって強い眠気を引き起こしたりします」(同)

月経前に限って、仕事中に眠かったり、注意力が散漫になったりする場合は、女性ホルモンの影響かも。そんなときはどうすればいいの?

「寝る前にぬるめのお風呂にゆっくり入って体を温めましょう。その後に体の熱が放出されるので、体温が下がって深い眠りを得やすくなります。意識して日中に光を浴びることでも、体温のリズムにメリハリがついて、夜ぐっすり眠れるように。寝付くまでに時間がかかったり、途中で目覚めたりする人は試してみてください」(同)

いい睡眠を得るには、時間だけでなく質も大切。できることから実践してみて。


渋井佳代
スリープクリニック銀座院長/睡眠学会睡眠医療認定医師。睡眠学会認定医。信州大学医学部卒業。東京都職員共済組合清瀬病院神経科、国立精神・神経センター国府台病院精神科睡眠外来、代々木睡眠クリニックを経て現職。著書に『女性のための睡眠バイブル』(主婦と生活社)がある。