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冲方丁原案のSF音楽劇にナオト×小関裕太が主演、映像はライゾマ齋藤精一

2015年08月05日 10:10  CINRA.NET

CINRA.NET

左からナオト・インティライミ、小関裕太
ミュージカル『DNA-SHARAKU』が、2016年1月から東京・初台の新国立劇場中劇場ほかで上演されることがわかった。

同公演は、ミュージシャンのナオト・インティライミと、俳優の小関裕太が主演を務めるSF作品。物語の背景となる設定は、「創造する心」を否定する人工知能による2116年の日本政府が、過去にタイムスリップして危険人物の抹殺を繰り返している、というもの。劇中では、謎の絵師・東洲斎写楽を追うために未来政府に選ばれ、1793年に送り込まれた2人の青年が、「面白いこと」を追求する江戸の人々と出会い、写楽を守るために未来政府と戦う決意を固める様子が描かれる。

2016年に生きる柊健二役をナオト・インティライミ、2045年に生きる結城連役を小関裕が演じる。原案は、小説『天地明察』『マルドゥック』シリーズなどで知られ、アニメ『攻殻機動隊ARISE』でシリーズ構成と脚本を担当した作家の冲方丁。演出と脚本、作詞はミュージカル『カルメン』『ピトレスク』などで知られる演出家の小林香、音楽は井上ヨシマサ、映像は齋藤精一(ライゾマティクス)が担当する。主催および企画・制作はNHKエンタープライズ。新国立劇場中劇場での上演後は地方公演も予定している。

■ナオト・インティライミのコメント
初めてのミュージカルへの挑戦ということで、武者震いしております。
強力な共演者、スタッフの皆様に、「ミュージカルとはなんぞや」をビシバシご指南いただきながら、精一杯自分の持ち味も出しながら、立ち向かっていきたいと思います。
4つの時代を行き来するワクワクするファンタジーな世界。その物語を通して、自分の未来、自分がいなくなってからの世界のことを考える、とても貴重なきっかけになる機会であると感じております。

■小関裕太のコメント
初めてこのお話のことを聞いた時、ものすごく巨大な隕石が胸に飛び込んできた気分でした。音楽界、ミュージカル界、ダンス界、テレビ界など様々なジャンルで僕が尊敬している方々の中で今回役を生きられることがとっても嬉しくて興奮しております。
そして4つの時代を飛び回る壮大な世界観の中で、浮世絵をはじめとした“日本の美”を感じられる優美なミュージカルになると確信しています。全力で参加させて頂きます。心から離れないエンターテイメントを作っていきたいです!

■冲方丁のコメント
日本の文化を主題としたミュージカル。その壮大な提案に心躍りました。
日本文化の特質を、私は「自由・遊び好き・好奇心」であると見ています。日本人は古来、身分を問わず才能を育む自由を当然のものとし、多種多様な人材を輩出してきました。また、難解な学問をも庶民の楽しみとしてしまう遊び好きの精神が、高度な教育を可能としました。そして、他国の文化を貪欲に吸収する好奇心が、日本の底力となってきたのです。
今、ミュージカルという様式を我がものとし、高度なテクノロジーによる娯楽技術をもって、日本独自の文化に変えて送り出す。
その試みに胸を躍らせています。

■小林香のコメント
これは、オモシロイ日本を守るために奇想天外なことをやってのける、ごくフツーの人々の物語です。戦争を繰り返す愚かな人間に呆れた人工知能は、人間の最初で最後の切り札である<創造力>を奪います。政府の言論統制と表現規制のなかで、創造力、フィクションは現実を変えられるのか・・・舞台の上でやってみたいと思います。劇中と同じくキャスト・スタッフも異種格闘技戦で、豪快に傾(かぶ)ける座組みですし、NHKエンタープライズならではの映像技術も登場しますので、どうぞ楽しみにしていてください。