今のF1ではドライバーにあまりにも多くの情報が与えられてレースが楽になっていることが問題だというファン・パブロ・モントーヤの意見にジェンソン・バトンが同意した。自身のデビュー当時のように自分自身の感覚を頼りに走る方が楽しかったという。
2001年から2006年までF1で走り、現在インディカーに参戦しているモントーヤは先月行われたFIAスポーツカンファレンスにおいて、F1はタイヤや温度のセンサーなどを廃止すべきであり、そうすれば「レースは10パーセントよくなる」とコメントした。
「今のドライバーは怠慢だ。感覚を使わない」とモントーヤ。
「(温度が)高すぎると分かればペースを落とす。タイヤの状態を見て、ペースを落とす。ブレーキの様子を見て、ペースを落とす。こういう状態をなくせば、昔のように物事を感じなければならなくなる。プッシュしすぎればタイヤが摩耗するんだ」
「今のドライバーとチームには情報がありすぎる。プラクティスで情報があるのはいいが、決勝中にドライバーに与えるべきじゃない。感覚で走るべきなんだ。そうなれば才能のあるドライバーが成功するだろう」
2000年からF1に参戦しているバトンはモントーヤのこの意見に賛成している。
「ファン・パブロが(F1で)レースをしていた時代にはこういった(タイヤの)センサーはなかった」とバトン。
「僕らがデビューした当時は自分自身でタイヤのことを学び、慣れていったものだ。コーナーでどれぐらいプッシュしろだとか、次のコーナーではタイヤが熱くなってくるぞとか、そういうことはチームから言われなかった。自分で感じなければならなかったんだ。僕はその方がずっと楽しかった」
「今はたくさんの情報が提供される。新人ドライバーなら助かるだろう。でも僕の(新人)時代にはこういうことは自分で学び、自分で改善すべきことだった。他のドライバーよりいい仕事ができれば、それがアドバンテージになったんだ」
「今はそうじゃない。ファン・パブロの意見に賛成だ。珍しいことだけどね!」