毎日新聞が報じた記事がYahoo!ニュースのトピックスに上がり、ツイッターで大きな話題となっている。90年代の後半からの「就職氷河期」に直撃された世代を含む35歳以上の「中年フリーター」の増加に歯止めがかからない、という内容だ。
記事では「新卒一括採用」が主体の日本では、就職時に非正規雇用になると中途で正社員に転換することがなかなか難しいと指摘。氷河期世代が非正規のまま年齢を重ねて、中年の年代に差し掛かっていることが背景にあるとしている。
給与も抑制「日本企業は自分で内需を破壊している」
この記事が見出しとした「中年フリーター」はツイッターのトレンドワードにあがり、話題にするユーザーが急増した。
「トレンドに中年フリーター……呼んだか?」
「あ、わたし中年フリーターなんだ」
「なかなか辛いトレンドや」「明日はわが身だな」
大学卒業時の景気が悪いだけで就職先が確保できず、その後のキャリアにも大きく影を落としてしまう。非常に理不尽な話だが、ネットでも「一度失敗したら再挑戦ができない社会」と嘆く声が目に付く。
「ロスジェネ世代の非正規はずっと非正規のまま。景気が良くなっても、新卒採用重視は変わらず。ロスジェネ世代は救われない」
非正規雇用であっても、生活水準がある程度高ければ問題ないが、正社員でないという理由だけで給与も抑制される場合が多い。これに対しても「こういう収入が低い人が増えると、内需が縮むのよね」という声が。
「それで(若者の)○○離れとか言われても。日本企業は自分自身で内需を破壊しているんだよね」
と中年フリーターを生んだ企業の雇用戦略が、消費の冷え込みを招く悪循環となっているという指摘があった。
問題の顕在化は「25年後」と警鐘鳴らす人も
さらには、高収入の仕事が得られないことが原因で、結婚にも踏み切れず「そりゃ少子化にもなるわいな」という嘆きが見られた。
就職氷河期の若者が職を得られなかった一方で、年上の正社員たちは「働かないおじさん」と揶揄されながらも、雇用を保障されて高給を得ている。この状況に対して、
「何で能無し正社員を必死に守るんだろうね?意味わからん。中年フリーターでも何でもいいからまずはパートで雇ってみて、職場でやっていけるならどんどん採用してけばいいのにさ」
と憤る人もいる。確かに就職氷河期に採用を絞り込んだ会社の中には、同時期に65歳まで定年延長するケースもあった。若い世代からすると、彼らの雇用延長より自分たちの雇用を優先して欲しかったと思うのだろう。
ただし氷河期世代は「団塊ジュニア」でもあり、団塊世代の経済的な恩恵を間接的に被っているところもある。したがって中年フリーターが大きな問題となるのは、これからであると警鐘を鳴らす人もいた。
「25年後に、年金も払ってない、貯金もない、退職金もない、生活保護もシステムが崩壊してもらえない人たちが爆増・・・」
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