DTMドイツツーリングカー選手権は2日、レッドブルリンクで第10戦の決勝レースが行われ、マティアス・エクストローム(アウディRS5 DTM)がポール・トゥ・ウインで今季2勝目を挙げるとともに、ドライバーズランキングでも首位に躍り出た。
予選では、エクストロームが雨の中でポールポジションを獲得。1000分の5秒差という僅差でマイク・ロッケンフェラー(アウディRS5 DTM)がフロントロウに並び、ゲイリー・パフェット(メルセデスAMG C63 DTM)、パスカル・ウェーレイン(メルセデスAMG C63 DTM)と続いた。
激しい雨のため、レース20分ほどディレイしてスタート。また、開始5周はセーフティカー先導での走行となった。ただ、レースが本格的に始まると、エクストロームは後続に対してリードを築いていく。ただその後方えは、パフェットが4コーナーのアウト側からロッケンフェラーをパスし、2番手に浮上していく。
一時は5秒ほどまで拡がったエクストロームとパフェットの差だったが、パフェットは徐々にその差を削り取っていき、両者が続けてピットストップを行なった19~20周目には3.5秒ほどまで縮小。ただ。パフェットの1周後にピットへ向かったエクストロームも、作業を終えて残り20分となったところでそのアドバンテージを再び6秒ほどまで拡大していった。
パフェットは最後まで猛追を見せ、残り5分でその差は2秒ほどまで縮まるものの、エクストロームもファステストラップをマークしながらポジションをキープ。最後は4秒ほどのリードをキープして、エクストロームがトップでチェッカーを受けた。今季2勝目を挙げたエクストロームは、これによりドライバーズランキングでのポイントを111まで伸ばして首位に浮上している。
レースでの2位にはパフェットが入り、ピットストップでロッケンフェラーに先行した前日ウイナーのエドアルド・モルタラ(アウディRS5 DTM)が3位表彰台を獲得。4位にはロッケンフェラーがつけ、11番手スタートから順位を上げたニコ・ミューラー(アウディRS5 DTM)が5位につけた。なお、BMW陣営は、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタの11位が最上位となっている。
一方、6位争いは波乱の結果となった。6番手のロバート・ウィケンス(メルセデスAMG C63 DTM)に続き、ティモ・シャイダー(アウディRS5 DTM)、パスカル・ウェーレイン(メルセデスAMG C63 DTM)の3台が終盤まで僅差のバトルを展開していたが、ウェーレインが最終周の2コーナーで一気に2台をかわして6番手に浮上する。
ただ、3コーナーへの進入で、シャイダーがウィケンスのリヤに接触し、これで姿勢を乱したかウィケンスも目の前のウェーレインにヒット。ウィケンスとウェーレインはグラベルの餌食となり、シャイダーのみコースに留まって6位でチェッカーを受けた。ただし、その後シャイダーには失格の裁定が下されたため、ルーカス・アウワー(メルセデスAMG C63 DTM)が6位に繰り上がっている。