世界ラリー選手権(WRC)第8戦フィンランドは2日、SS19~20のデイ3が行われ、ヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が、セバスチャン・オジェ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)との接戦を制し、2年連続で母国ラリーを制覇した。
デイ2で13.2秒のリードを築いたラトバラは、SS19で今大会10回目のステージ制覇を達成。2番手オジェに対するギャップを14.1秒まで拡大した。最終SS20はオジェがトップタイムを記録したものの、ラトバラが0.9秒差の2番手に続き、2年連続の母国ラリー制覇を達成した。また、ラトバラは今季2勝目を挙げたことでドライバーズランキング2番手に返り咲いている。
総合2位に終わったオジェだが、ポイントランキングで21点を加算。獲得ポイントを182点とし、2番手以下との差を89点まで広げている。総合3位はマッズ・オストベルグ(シトロエンDS3 WRC)が獲得している。
また、今大会ではマシントラブルやアクシデントが多発し、苦戦するドライバーが相次いだ。ラトバラとオジェに匹敵する速さをみせていたクリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)は、デイ1午後の走行でトランスミッションにトラブルが発生し後退すると、デイ2には左前輪を破損しデイリタイア。デイ3にはラリー2規定で参加し、SS20でステージ3位を獲得する走りをみせ、総合17位で競技を終えた。
アンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)とヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)は、デイ1最後のステージ走行中にクラッシュ。マシンへのダメージが大きく、ラリー・フィンランド全体をリタイアしている。デイ1にオルタネータのトラブルで順位を落としたロバート・クビカ(フォード・フィエスタRS WRC)も、デイ2午後の走行でクラッシュを喫している。
上位クラスの多くが順位を落としたこともあり、総合8位と総合9位にはWRC2クラスでシュコダ・ファビアR5を操るエスペッカ・ラッピとポンタス・ティデマンドが入っている。また、プライベーターのロレンツォ・ベルテリ(フォード・フィエスタRS WRC)は総合10位を獲得。WRC参戦10年目で初のトップ10入りを果たしている。
WRC第9戦ドイツは、8月20日~23日に開催される予定だ。