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「写真を着る」イッセイ ミヤケ メン高橋悠介がファッションとアートを結び付ける試み

2015年08月03日 10:42  Fashionsnap.com

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ISSEY MIYAKE MEN 2016年春夏コレクションで写真を取り入れたルック Image by: ISSEY MIYAKE INC.
「イッセイ ミヤケ メン(ISSEY MIYAKE MEN)」が、3シーズン連続でコレクションに写真作品を取り入れている。最新の2016年春夏コレクションのインスピレーションとなったのは、写真家の水谷吉法による2つの作品シリーズ。デザイナー高橋悠介は、アートとファッションを文化的に結びつけることで可能性を広げる。

「ファッションとアートを近づける」イッセイ ミヤケ メン高橋悠介の画像を拡大

 「イッセイ ミヤケ メン」は、2015年春夏コレクションで深海生物研究グループ「ブルーム・アソシエーション」が撮影した深海生物の写真、2015-16年秋冬コレクションでは写真家の藤原聡志が肖像権と向き合いベルリンの電車内で乗客を撮影した作品を取り入れた。いずれもプリントによる鮮やかな色彩とダイナミックな構図が特徴だ。続く2016年春夏コレクションはパリのケ・ブランリ美術館で開催され、水谷吉法が東京で生息する野生のインコを撮影した「TOKYO PARROTS」シリーズの写真を、精密なジャカードで表現したコートでスタート。後半は、東京の町を断片的に撮影した「COLORS」シリーズの写真をセットアップやバッグにインクジェットプリントし、色を起点にストリートスタイルを展開した。
 クリエイターとの協業は創業者 三宅一生自身の仕事にも見られ、イッセイ ミヤケブランドはアート分野と関係が深い。普段から建築や美術からインスピレーションを得ることが多いという高橋悠介は、アーティストならではの切り口を服に取り入れることで「ファッションとアートをより近づけ、新しい視点や接点を生む」ことを目指すという。また、今季から金子眼鏡と協業してスタートするアイウェアについても「ファッションの一部ではなく、プロダクトとしてのアプローチで展開していきたい」と話している。
■最新コレクション・ISSEY MIYAKE MEN 2016年春夏コレクション「URBAN NATURE」