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20万人以上の"日本オタク"を集めるパリの超巨大イベント「ジャパンエキスポ」でファッションは売れるか

2015年08月02日 19:02  Fashionsnap.com

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ジャパンエキスポ「CREATORS TOKYO」の物販ブース Image by: Tokyo 新人デザイナーファッション大賞事務局
フランス・パリで日本文化の祭典「ジャパンエキスポ(Japan Expo)」が開催され、欧州各国から20万人以上が来場した。コスプレイヤーや"オタク"が多く集まる中、日本からファッションブランドがブースを出展し、最終日にはショーを開催。来場したファッション関係者からは「もっと日本のファッションが進出できるのではないか」という声が聞かれた。

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 7月2日から4日間開催された「ジャパンエキスポ」には、Tokyo 新人デザイナーファッション大賞事務局から「CREATORS TOKYO」に所属する4ブランド「モトナリオノ(motonari ono)」「カプア(Kapuwa)」「ワンピースとタイツ」「ユキヒーロープロレス」のデザイナーが初参加。「会場の熱気から日本文化を通じたあらゆる可能性を感じた」という小野原誠は、ブースでライブペイントを行ったイラストレーターの愛☆まどんなとコラボレーションし、プリントTシャツが好評を得た。来場者の約9割が10代から20代の若者で漫画やゲーム目当ての客が多いことから「"お前らホイホイ(=オタクが好みそうなもの)"や、単にかっこいい服よりもサブカルに寄せたアイテムが売れるだろう」と考えるが、少量だが対照的とも言える高いデザイン性の高価なドレスも売れた。また、欧州では浸透していないプロレスをモチーフに展開しているブランド「ユキヒーロープロレス」に興味を持つ客も多かったようだ。
 物販のほか、主催側から「本格的な日本のファッションを見せて欲しい」という要請があったことから、最終日にランウェイショーの開催が実現した。BtoCイベントだが、会場にはファッションのプロも来場しており、出展をきっかけにパリの著名ショップやショールームなどと話が進んでいるブランドもあるという。ビジネス化に向けた課題は少なくないが、「ジャパンエキスポ」が日本ならではの高い品質やクリエイティビティを売り込むショーケースにもなりそうだ。