世界ラリー選手権(WRC)第8戦フィンランドは31日、SS2~10のデイ1が行われ、ヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が総合首位にたった。2.6秒差の僅差でセバスチャン・オジェ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が続き、24秒差の総合3番手にはクリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)がつけている。
デイ1最初のステージ、SS2はラトバラが制したものの、続くSS3~5はオジェがトップタイムで総合首位を維持。午前中最後の走行となったSS6は、再びラトバラがベストタイムを記録し、首位オジェとの差を5.3秒とした。
午後の走行でも両者は接戦を繰り広げたが、名物ステージ“オウニンポウヤ”を走るSS8で、ラトバラがオジェを5.4秒上回るベストタイムを記録。WRC通算400回目のステージ制覇を達成するとともに、総合首位に躍り出た。続くSS9もラトバラがベストタイムを記録。リードを3.1秒まで広げたが、デイ1最終のSS10はオジェが0.5秒ラトバラを上回り、ギャップを2.6秒まで縮めている。
地元フィンランドでのラリー初日を首位で終えたラトバラは、「今日は本当に楽しんでドライブすることができた。特にオウニンポウヤでのペースに満足しているよ」とコメントしている。
「オウニンポウヤでは史上最高の走りをみせることができた。フィンランド人にとって、オウニンポウヤを制するのは母国ラリーをリードするのと同じくらい名誉なことだよ」
「まだ競技は2日間残っている。ペースを維持しながらも常に冷静でいることが重要になると思っているよ」
総合3番手でデイ1を終えたミークは、午前の走行を終えた段階では首位から6.9秒差につけていた。しかし、午後の走行開始直後にドライブシャフトにトラブルが発生。上位2台のペースについていくことが難しくなった上、チェックポイントへの到着時間が遅くなり10秒加算のペナルティも受けてしまい、首位との差が24秒まで広がっている。
また、デイ1は日中にメカニックによる整備時間が設けられておらず、多くのドライバーがマシントラブルに苦戦した。エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタRS WRC)はサスペンションダメージ、オット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)はダンパーを破損しながらもデイ1を完走したが、ロバート・クビカ(フォード・フィエスタRS WRC)は、オルタネータのトラブルでデイリタイア。ヘイデン・パドン(ヒュンダイi20 WRC)は、SS6終盤で激しくクラッシュ。マシンへのダメージが大きかったため、デイ2以降の競技もリタイアすることとなった。