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「アロンソは見事な走りで思いも寄らぬ結果出した」英誌全ドライバー採点ハンガリーGP編

2015年08月01日 12:20  AUTOSPORT web

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2015年ハンガリーGP フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)
英AUTOSPORTが2015年ハンガリーGPを戦った全ドライバーを10点満点で評価、メルセデス勢を退けて優勝を飾ったフェラーリのセバスチャン・ベッテルに満点が与えられた。マクラーレン・ホンダにとってここまでで最高位の5位を獲得したフェルナンド・アロンソも高く評価されている。

 ベッテルは3番グリッドからのスタートでトップに浮上、そのまま今季2勝目を飾った。
「金曜にはフェラーリがセットアップの方向性を見失い、何度かスピンするなどいい状態ではなかったが、見事に挽回し、予選ではいつもどおりメルセデス2台に続く3位の座を確保した」と英AUTOSPORTのF1担当編集者ベン・アンダーソン。
「決勝でも最高のスタートを決めてターン1でトップに立った。その後メルセデス勢が追撃することができなかったために、ベッテルはスムーズにレースを進め、素晴らしい速さを発揮、終盤(のリスタート後)も(ニコ・)ロズベルグに対してうまくギャップを築いた」


 アロンソとトロロッソのマックス・フェルスタッペンには9点が与えられた。

 マクラーレン・ホンダのアロンソは予選Q2でトラブルが発生したためタイムを出せずに15番手、そこから決勝で5位を獲得した。この結果は「思いも寄らないもの」だったとして高得点の評価となった。

「ハンガロリンクはパワー面での不利が大きく影響しないサーキットということで、アロンソは好結果を期待していた。しかしQ2でハーネスのトラブルが発生、その望みは絶たれたかのように思えた」
「しかし彼は見事なレースをし、(ニコ・)ヒュルケンベルグがクラッシュする前には2台のトロロッソの間の位置で走っていた。終盤、前を行くフェルスタッペンに迫ることはできなかったものの、フレッシュタイヤでの速さはマクラーレンにとってのベストリザルトを確保するのに十分なものだった」

 トロロッソのフェルスタッペンは、9番グリッドからスタートし自己ベストの4位でフィニッシュした。
「金曜のプラクティスは電気系トラブルの影響を受けたものの、フェルスタッペンは非常にうまく挽回し、予選で(フェリペ・)マッサのウイリアムズから0.150差のタイムをマークした。彼にとって今季最もうまく戦えた予選だった」
「決勝のスタートは失敗したものの、速さ、優れた戦略、そしてほんの少しの幸運によって上位に浮上した。セーフティカー下のスピード違反は不注意だったが、順位には影響がなかったし、チームメイトより速さを発揮した」


 マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンはQ1でトラブルが発生し16位に沈んだが、決勝では9位に入り、ポイント獲得を果たした。

「バトンはこのサーキットでは予選Q3に進出できると期待を持っており、プラクティス中には大きなトラブルもなく順調に準備を進めていた。しかし予選Q1最後のアタックという肝心な場面でERSパワーが得られないトラブルが発生(原因はステアリングホイールのソフトウエアの問題)、Q1敗退となってしまった」
「決勝中、前のアロンソからさほど遠くない位置で走行していたが、セーフティカー出動時に新品タイヤに交換しなかったことが結果に響いた」


 メルセデス勢に関しては、ポールポジションを獲得しながらスタートで出遅れ、ミスを繰り返し、6位に終わったルイス・ハミルトンは5点、2番グリッドから少なくとも表彰台を狙える位置にいたにもかかわらず終盤の接触によって8位に終わったニコ・ロズベルグは3点という評価。ロズベルグが特に低評価となった理由は、週末を通してハミルトンより圧倒的に遅かったこと、リスタート後には優勝を狙うチャンスが訪れたにもかかわらず、それをうまく生かさなかったことが挙げられている。

 また、2位で初表彰台を成し遂げたレッドブルのダニール・クビアトは「今週末は速さがなかった」「2位を獲得できたのはライバルたちの不運のおかげ」とわずか6点の評価になった。

 今回の最低点2点が与えられたのはロータスのパストール・マルドナド。14番グリッドから決勝14位という結果だったマルドナドは「すさまじい速さを発揮するポテンシャルを持ちながら、愚かなミスを繰り返してそのポテンシャルをすべて帳消しにする、腹立たしいドライバー」と酷評された。決勝でマルドナドはミスによって3度もペナルティを受けており「それがなければ入賞できたはず」と批判された。


 英AUTOSPORTによる2015年第10戦ハンガリーGPでの各ドライバーの点数は以下のとおり(10点満点)。

■メルセデス
ルイス・ハミルトン:5点
ニコ・ロズベルグ:3点
■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド:8点
ダニール・クビアト:6点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ:4点
バルテリ・ボッタス:8点
■フェラーリ
セバスチャン・ベッテル:10点
キミ・ライコネン:8点
■マクラーレン
フェルナンド・アロンソ:9点
ジェンソン・バトン:7点
■フォース・インディア
ニコ・ヒュルケンベルグ:8点
セルジオ・ペレス:6点
■トロロッソ
マックス・フェルスタッペン:9点
カルロス・サインツJr.:7点
■ロータス
ロマン・グロージャン:7点
パストール・マルドナド:2点
■マノー・マルシャ
ウィル・スティーブンス:5点
ロベルト・メリ:8点
■ザウバー
マーカス・エリクソン:8点
フェリペ・ナッセ:6点