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撤去を要請されていた会田誠一家の作品が現美で展示継続へ

2015年07月31日 20:21  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

会田誠が私見を述べたTumblrより
東京都現代美術館で開催中の「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」に出展している会田誠一家の作品撤去問題について、展示継続が決定した。会田誠が自身のツイッターで7月31日に「何の変更もなく展示が続けられることが決まりました」と報告。同美術館も「すべての作品の展示を続けます」とコメントしている。

会田誠一家の作品、展示継続が決定の画像を拡大

 展覧会「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」は4組の作家が参加し、会田誠は妻で現代美術家の岡田裕子と長男とともに「会田家」として出展。墨文字がしたためられた6メートルの布の作品「檄文(げきぶん)」やビデオ作品「国際会議で演説をする日本の総理大臣と名乗る男のビデオ」など複数の作品を発表した。会田誠のブログによれば、この2点の作品にクレームが入ったとして東京都現代美術館を代表する形でチーフキュレーターの長谷川祐子と企画係長の加藤弘子から作品撤去の要請があったという。「檄文」については「文部科学省に物申す」「もっと教師を増やせ」など政治的主張を感じさせる文章が書き込まれていたことから、「政治的な作品」としてネット上でも話題を集めていた。これに対して、会田誠は自身のSNSで「現在の政権や特定の政党を、利する/害するような文言は一言も書いてありません」と政治的な作品ではないとコメント。また、観客からのクレームが「友の会会員から1名」だったことから、作品撤去は「納得できない」と発言していた。
 会田誠は、同日に「この騒動以来初めて美術館の会議室に呼ばれました。本日14時から。当然チーフキュレーターの長谷川祐子氏と企画係長の加藤弘子氏も出席するでしょう」とツイートしており、この会議で展示継続が決定したとみられる。