映画『提報者~ES細胞捏造事件~』が、10月3日から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で公開される。
同作は、2005年に韓国で実際に起きた「ES細胞捏造事件」をもとにした作品。事件は元ソウル大学校教授の生物学者であるファン・ウソクが、ES細胞作製に成功したとする2本の論文を『サイエンス』誌に発表したが、捏造だったことが発覚したというもので、当時、ファン博士は韓国内で『ノーベル賞』受賞を期待されていたため、捏造を指摘したテレビ局に対して国民から抗議が殺到した。
映画の舞台は、世界で初めてES細胞作製に成功したというイ博士の発表に沸き立つ韓国。ストーリーは、テレビ局のプロデューサーであるユンが、イ博士と研究を共にしていた若手研究者シムからイ博士の研究成果は捏造されたものだと告発を受けて取材を開始するも、イ博士への批判は国益に反すると主張する世論やマスコミ、政府からの激しい圧力が立ちはだかるというもの。予告編では、シムがユンに告発をする場面や、真実を追及するユンが国益を重視するマスコミや国民から抗議を受ける場面などが確認できる。
監督を務めるのは『飛べ、ペンギン』のイム・スルレ。主演には『殺人の追憶』で知られるパク・ヘイル、共演者にはイ・ギョンヨン、ユ・ヨンソク、パク・ウォンサンが名を連ねている。なお、同作は「世界中のガツン!とくる映画今年も集めました。」をテーマに全4作品を上映する特集上映『WEC(ワールド・エクストリーム・シネマ)2015』で公開される。