トップへ

櫻井翔×大野智×加藤シゲアキ、“アイドルの今”を語る 櫻井「いつか可愛くなくなる、人間だから」

2015年07月31日 12:31  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 嵐・櫻井翔が、曜日キャスターとして出演しているニュース番組『NEWS ZERO』のスピンオフ番組『櫻井翔×大野智×加藤シゲアキ アイドルの今、コレカラ』が7月31日に放送された。櫻井翔×大野智×加藤シゲアキの3人が、自分たちのアイドルとしての現状を語るという内容だ。


(関連:嵐・大野智のアートはどう進化したのか? 奈良美智も評価した作品群の背景を読む


 冒頭、大野智が7年ぶりに開催する個展の話になり、大野は「前回(の個展)で最後で、もう終わろうと思っていたんだよ、俺。この世界」と明かし、加藤は「冒頭で大胆な発言ですね」と驚きを隠せない表情を見せた。続けて大野は「だからジャニーズで(誰も)やったことがないことをやって辞めようと思った」と告白し、加藤は「それでも辞めなかったわけじゃないですか。それは個展で変わったからなんですか?」と質問すると、大野は「2008年から嵐が忙しくなってきた。そんなことも考えられないくらい個人の仕事もバンバンきて、抜け出せなくなってきて。それでそういう(個展をやりたいという)気持ちもなくなったんだよね。10周年で」と明かすと、櫻井が「ネガティブワードの連続ですが気にしないでください」と笑いながら答えていた。


 また、櫻井がキャスターになった頃の話について、大野が「なんでキャスターにいったの? 俺びっくりしたぞ! 新聞で見て初めて知ったからね」と切り込むと、櫻井は「テレビでキャスターの人が独占インタビューをとっていたのを観て、うちの事務所はそういうのやってる人いないよなと思って」と明かし、谷亮子がオリンピックで敗退した際の取材エピソードでは、「敗れちゃって肩を落としている選手のところに行けないのよ。でも行かなきゃなんないのよ。時に傷口に塩を塗らざるを得ないときもある。それはちょっとしんどくなった時もあった」と当時のエピソードを明かした。


 加藤は、作家として小説を書き始めたきっかけについて、「自分がグループについてまだ何者でもない、と悩んでいたんですよ。小説を書くことで(グループに)貢献できたら、という気持ちが少しづつ芽生えてきたんですよ。そういうことが可能なんだと思わせてくれたのは、大野くんなんですよ」と語り、大野の写真集に感銘を受けたと話すと、大野も「(加藤に)相談されていたんだよ」と明かす場面もあった。


 番組後半の「アイドルが30歳を超えたとき」というテーマでは、櫻井が「異様な焦りがあった」と明かしつつ「いつか可愛くなくなっていく、人間だから。そうなった時の畑を今から耕しとかなければならないってずっと思ってた。人気じゃなくて実力を付けるということ」といまの考え方を語った。続いて加藤は「アイドルのコレカラ」というテーマについて「(NEWSのメンバーが)4人になった時にすべてを失った。1からやり直すつもりで、とことんNEWSでアイドルをやってやろうと初めて思った」と語った。話題が「10年後」という内容に及ぶと、櫻井は「目の前のことをやることでしか先が開けていかないからさ」と、現在を大事にすべきという考え方を述べた。これに対し、加藤は「後輩たちは嵐の姿を追いかけますよ」と話し、櫻井が「全力で逃げ切るよ」と答えると、大野は「追いかけてくんなよ」と返して笑いあった。


 アイドルでありながら他の分野でも活躍する3人が、そのスタンスを明らかにした今回の放送。アイドルファンや他のアイドルにとってはもちろん、多くの働く人々にとっても響く内容だったのではないだろうか。


(文=向原康太)