同作は、フジテレビによる「ノイタミナムービー」の第2弾企画「Project Itoh」の一環で、『屍者の帝国』『虐殺器官』と共に3か月連続で公開される作品。近未来を舞台に、13年前に共に自殺を図り、命を落とした友人・御冷ミァハの存在に縛られながら、世界の戦地で平和維持活動を行う監察官・霧慧トァンが、突然起こった大量殺人事件の捜査を進めるうちに死んだはずのミァハの影や世界の真実に近づいていく、というあらすじだ。原作は、伊藤が2009年に34歳で逝去する数か月前に発表された。
主人公・トァンの声を演じるのは沢城みゆき。調和と慈愛を重んじる世界を拒絶し、13年前にトァンらを誘って自殺を図ったミァハを上田麗奈が演じるほか、13年前の事件以来、社会に溶け込んだ生活を送る零下堂キアン役に洲崎綾、世界を支える高度医療システム「WatchMe」を生み出した科学者で、トァンの父・霧慧ヌァザ役に森田順平、WatchMeの共同開発者・冴紀ケイタ役にチョー、大量殺人事件の解明に乗り出したインターポールの捜査官エリヤ・ヴァシロフ役に三木眞一郎、トァンの上官オスカー・シュタウフェンベルク役に榊原良子、トァンと戦地で取引を行うトゥアレグ族の長・アサフ役に大塚明夫がキャスティングされている。
トァン役の沢城は、作品の世界観や自身の役どころについて「こんなにも単品で、命のことだけ取り扱った物語を私は見たことがありません。戦争や病気、家族といった他の要素を何も纏わない、剥き出しの、命の、命の意志のお話。その化身の様にして劇中存在するミァハを心が強烈に警戒するせいで、ちっともトァンの印象が残りません。あんなに喋ったのに！（笑）」とコメントしている。また、今回の発表とあわせて各キャラクターが登場している新映像も公開された。
