グローバル・ラリークロス(GRC)は25日~26日、ミシガン州デトロイトで第5戦、第6戦が行われ、第5戦はケン・ブロック(フォード・フェイエスタST)が、第6戦はパトリック・サンデル(フォード・フィエスタST)が優勝した。
土曜日に行われた第5戦のセミ・ファイナルで勝利しポールポジションを獲得したブロック。同日に行われたファイナルでも好スタートをみせたが、1コーナーでイン側につけず、ワイドにふくらんでしまう。この隙をついて、フロントロウスタートのサンデルが首位を奪取。2番手に後退したブロックは、選手権ランキング首位を維持するべくリスクを避けた走行を展開した。
このままサンデルが勝利するかと思われたが、残り周回数3周のタイミングでサンデルのマシンにメカニカルトラブルが発生し、スローダウンしたため、ブロックが再び首位にたち、今季3勝目を獲得した。
「デトロイトで勝利することができて、とても興奮している」とブロック。
「ここは僕をスポンサードしてくれているフォードのホームタウンだ。会場を訪れてくれた多くのフォード従業員の前で勝つことができて、本当に嬉しいよ」
「ポイントランキング首位でデトロイト戦を迎えた。このポジションを維持することが目的だったから、1位という結果は最高だよ。明日の第6戦でもポイントを加算できるようにしたいね」
翌日曜日に行われた第6戦ファイナルでは、ネルソン・ピケJr.(フォード・フィエスタST)がポールポジションを獲得。フロントロウにスコット・スピード(フォルクスワーゲン・ビートル)とサンデルがつけた。第5戦勝者のブロックも5番手でファイナル進出を果たしている。
迎えたファイナルでは、サンデルとブロック、タナー・ファウスト(フォルクスワーゲン・ビートル)がスタート直後に接触。ファウストのマシンがコースをさえぎる形で止まり赤旗が掲示された。クラッシュの原因を作ったとして、ブロックはペナルティとして、再スタート時に最後尾から出走することに。
リスタートでは、スタート直後にショートカット“ジョーカーラップ”を走行し、リードを広げたサンデルが一度も首位を譲ることなく優勝した。2位はスピードが獲得、3位にはセバスチャン・エリクソン(フォード・フィエスタST)が入っている。ペナルティを受けたブロックは7位に入り、ドライバーズランキングで2番手と26点差で首位を維持した。
レース後、サンデルは「チームは素晴らしいマシンを作り上げてくれた。昨日はマシンにトラブルが出てしまい、ファイナルでリタイアすることになった。しかし、今日はチームが全力で僕をサポートしてくれたんだ。この勝利をチームのみんなに捧げたい」とコメントしている。
GRC第7戦は、アメリカの首都、ワシントンD.C.で8月15日に開催される予定だ。