クロス・マーケティングが20~39歳の男女を対象に「20代・30代の恋愛・結婚に関する調査」を実施した。400人の未婚者に結婚願望の有無を聞いたところ、20代女性の69%、30代女性の62%が「結婚願望はある」と答えた。
一方で、男性側で「ある」と答えたのは、20代男性が52%、30代男性で51%。未婚男性の約半数は「結婚願望はない」ということになり、女性側との温度差があらわれた。
未婚女性の26.8%「結婚したら仕事辞めたい」というが
女性の結婚願望が高い理由は、「結婚をしたいと思う理由」から読み取れそうだ。男女ともに1位と2位は「家族・家庭を持ちたいから」「子どもが欲しいから」で、男女差はあまりない。しかし、3位の「安心や安定が欲しいから」では顕著に差がみられる。
全体では38.5%の人が「安心・安定」を理由としているが、20代男性は26.9%、30代男性で27.5%にとどまる。一方で20代女性は44.9%、30代女性は50.0%にのぼり、女性の回答が全体の数値を引き上げている。
「安心や安定」には、単に相手がいるという安心感も含まれるだろうが、経済的な側面も強いようだ。調査では、未婚の有職者の女性に「結婚をした後も仕事を続けたいと思いますか?」と尋ねているが、26.8%の人が「仕事は辞めたい」と答えた。要するに「専業主婦希望」ということだ。
一方で、「結婚願望が低い、ない」独身男性にその理由を尋ねたところ、「恋愛や結婚自体が面倒、興味がないから」に次いで「自分の趣味に力を入れたいから」という回答があがっている。結婚相手が専業主婦を希望すれば、趣味に注力することも難しくなる。それが結婚に対する「面倒」という感覚につながっているのかもしれない。
男性の8割以上が女性に「300万円以上の収入」望む
結婚とは男性が女性を守り、女性が男性に頼るもの――。そんな結婚観にムリが出ていることは、別の調査結果にもあらわれている。Woman typeが転職サイト「@type」の男性ユーザー53名に「結婚相手として最も理想的なパートナー女性の年収」を聞いたところ、8割以上が「300万円以上」と答えた。
年収300万円以上は、専業主婦では実現しない。少子化ジャーナリストの白河桃子氏は、男性たちが稼げなくなってきている現実に気付き始めていると指摘。その上で、
「昔のお父さんたちのように、大黒柱として自分の稼ぎで一家を養うのは難しいから、経済的にも女性に頼りたいと考えているんです」
と、女性にも経済力を期待していると解説している。前述の調査でも明らかになった「安心・安定」を求められる女性の期待の重さも、男性が結婚から遠ざかる要因になっているのかもしれない。
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