トップへ

マクラーレンとアロンソ、F1テスト日数削減に不満

2015年07月30日 09:40  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2015年ハンガリーGP フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)
2016年のF1ではテストがわずか8日間に制限される見込みだが、これにマクラーレンとフェルナンド・アロンソは不満を示している。

 先日来季F1暫定カレンダーが発表され、全21戦と史上最多のレースが行われる予定であることが明らかになったが、一方でテスト日数はさらに制限される。

 今年はシーズン前には4日間のテストが3回、シーズン中には2日間のテストが2回行われた。しかし来年のプレシーズンテストは4日間のテスト2回に減らされ、シーズン中テストは廃止される。

 このプランに関してチーム間の合意が成立しているものの、全チームが賛成したわけではなく、反対していたチームのひとつがマクラーレンであるとSky Sports F1は伝えている。

 今年ホンダと共に新たなスタートを切ったマクラーレンは、プレシーズンテストでは信頼性のトラブルのために十分な走行をできないまま開幕戦を迎えた。10戦を終えた段階でも信頼性とパフォーマンスが不足しており、現在コンストラクターズ選手権ランキング9位に沈んでいる。

「テストが8日間になる予定だが、我々は必ずしもそれを喜んでいるわけではない」とマクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエが述べた。
「だがかなり前から(チームの)多数が合意していたため、それに対応しなければならない」


 アロンソはハンガリーGPの週末、F1でテストが厳しく制限されていることに強い不満を示した。
「テストをしてマシンを改善することができた時代には、シーズン序盤にマシンに競争力がないことが分かったとしても、終盤に強さを発揮できるようになる可能性があった」
「でも今はシーズン中にはどうすることもできない。ヘレスとバルセロナの(プレシーズン)テストでマシンを走らせてみて、その時点で競争力を発揮すればいいシーズンを送れるけれど、そうでなければそのシーズンは失敗に終わるんだ」

 アロンソはF1では開発の自由度を高めるべきだと以前から主張している。
「もっとテストを増やし、マシン開発の自由度を高めるような規則にすべきだ。現状では冬の最初のテストでマシンを走らせた時点のポジションがシーズン最後までほぼ変わらない」
「自分たちも他も進歩はするが、規則がとても厳格で、エンジン開発が凍結され、空力面もかなり制限されている。そのためにあまり開発ができないんだ。それによってレースが予想しやすくなり、すごくつまらなくなってしまう」

 2016年は21戦が4月から11月の間に開催される過密スケジュールとなっているため、シーズン中にテストを組み込むのはかなり難しくなっている。一方、シーズンオフは丸々4カ月あるものの、プレシーズンテストはバルセロナでの3月1~4日と3月15~18日の2回のみが予定されている。

 テスト日数が減らされることで、F1へのステップアップを目指す若いドライバーたちがF1マシンをテストする機会も奪われる結果になる。また、来年から参戦する新ハースF1チームはわずか8日間の合同テストでF1デビュー戦に臨まなければならない。