メルセデスはイギリスGP、ハンガリーGPと2戦続けていいスタートを切ることができずにライバルに追い越された。この問題は「受け入れがたい」としてチームはベルギーGPまでに解決を図ると誓っている。
イギリスGPでフロントロウを独占したメルセデス勢だが、スタートでウイリアムズのフェリペ・マッサがトップに浮上、続いてバルテリ・ボッタスが2番手に上がった。しかし最終的にはルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグが1-2フィニッシュを飾った。
ハンガリーでもハミルトンとロズベルグがフロントロウにつく。しかしスタート直後に2台のフェラーリに追い抜かれ、ポールシッターのハミルトンはロズベルグとのポジション争いでコースオフし、大幅に順位を落とす。レース終盤にはセーフティカー出動によってフェラーリ追撃のチャンスを得たメルセデス勢だったが、両者ともそれぞれダニエル・リカルドと接触し後退、最終的にハミルトン6位、ロズベルグ8位という結果に終わった。
過去2戦のスタートについてメルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは「受け入れがたい」と述べている。
「非常に気がかりだ。シルバーストンではウイリアムズ2台に追い越された。ハンガリーではフェラーリ2台に追い越された。それが(ハミルトンがコースオフするという)1周目のインシデントと混乱につながったのだ」
「受け入れがたい状況であり、分析して解決しなければならない」
「原因は何かひとつではなくたくさんあると思う。プラクティススタートでは非常にうまくいっていたのに、肝心な場面でひどいホイールスピンが起きてオーバーテイクされ、挽回できなかった」
エグゼクティブディレクター(テクニカル)のパディ・ロウは、ハンガリーでハミルトンがいいスタートを切ることができなかったのは、スタートやり直しとなった後、クラッチがオーバーヒートしたためと考えている。
スタートでフェリペ・マッサがグリッドの適切な位置につかなかったために、2度目のフォーメイションラップの後に改めてスタートが切られることとなった。
「2台ともスタートがあまりよくなかった」とロウ。
「ルイスに関しては2回目のフォーメイションラップの後、クラッチがオーバーヒートしたのではないかと推測している。ニコについては、彼のグリッドポジションはグリップが非常に低かったということだろう」
「彼らが必要としていたスタートのプラットフォームを提供することができなかったことを、ふたりに謝罪したい」