元F1ドライバーで、CARTでは2度のチャンピオンを獲得したアレックス・ザナルディが、まだ実現していないインディ500参戦への野心を明らかにした。
1991~94年、99年にF1に参戦し、CARTでは2度チャンピオンを獲得したザナルディは、2001年、CARTのラウジッツリンク戦でのクラッシュで両足を切断する重傷を負った。しかし彼はその後WTCCでレースに復帰、数年にわたって参戦した後、2009年末にレースから引退。ハンドサイクルでの活動に専念し、2012年のロンドンパラリンピックではイタリア代表として金メダルを2個、銀メダルを1個獲得する活躍を見せた。
昨年から、ふたたびレースに復帰したザナルディは、WTCC参戦時に所属したROALモータースポーツからブランパンGTに参戦。現在48歳となるザナルディが、ドライバーとしてまだ満たされていない野望がひとつ残っていると語る。
「チャンスがあるならばインディ500にぜひとも出場したいんだ。もし実現できなかった時に、不満を言い続ける老人にはなりなくないんだ。ドライブのオファーも実際にあったんだよ。僕の友人であるジミー・バッサー(KVレーシング共同オーナー)からもね。しかし、仕事としてそれを行うことの詳細を話すまでには至っていないんだ」とザナルディ。
彼がアメリカでレース活動を行っている時は、CARTとインディカーの分裂によってインディ500への出場機会は失われていた。
先週末行われたスパ・フランコルシャン24時間レースにも出場していたザナルディだが、ブラジルのリオで開かれるパラリンピックに集中するため、来季のレース活動は縮小するようだ。
「リオは9月の初めにあり、トレーニングに集中したいんだ」とザナルディ。シーズン初めのいくつかのレースには参戦を予定しているようだが、来年のスパ24時間は欠場を明らかにしている。
“不屈の男”ザナルディ。彼がインディアナポリス500マイルレースに参戦する日がくるのだろうか?