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加藤ミリヤが“ミックスCD”という形にこだわった理由 「音の“流れ”をとても大切にしている」

2015年07月29日 17:11  リアルサウンド

リアルサウンド

加藤ミリヤ

 2004年9月、シングル「Never let go/夜空」でセンセーショナルなデビューを飾ってから早10年あまり。時代を越えたオリジナリティ溢れるサンプリング・サウンドに始まり、美麗なバラード、時にはEDMやダブステップなどのエッジーなトラックを自己流に染め上げ、感情豊かな歌詞とボーカルを届けてきた加藤ミリヤ。そんな彼女が自身のキャリア初となるミックスCDを発表する。『加藤ミリヤ M-MIX~MASTERMIX VOL.1~』と題されたこの作品では、彼女の代表作である計37曲を惜しみなくノンストップで楽しむことができる。    


(関連:加藤ミリヤ、10周年ライブで“ミリヤー”達に感謝「分かち合いたいと思って曲を作っています」
 
 これまでにもベスト・アルバムや映像作品などでミリヤの新旧の楽曲を並べて聴く機会はあったが、このようにミックスされた形式は初めてのことで、あえて“ミックスCD”という形にこだわったことにも、彼女には理由があったようだ。


「もっともっとたくさんの方に、気軽な気持ちで私の音楽を日常の一部にしてもらいたかった。そして、この10年の間に作った音楽を完璧な流れに沿ってコンパクトにして、ひとつの証明にしたかったんです。私自身、アルバムにしてもライブにしても、音と音との“流れ”をとても大切にしているんです。感情の起伏があるように、音の流れが感情に沿って素晴らしく組み立ててあるのがポイントです」


 今作の指揮を執るのは、彼女のこれまでのツアーやライブのDJを担当するDJ SHUYA。「完璧に私の楽曲を熟知している」というSHUYAならではのミックス技で、作品をドラマティックに盛り上げる。本作の序章を盛り上げる「DESIRE」から、ラストを飾る「YOU... feat. 仲宗根泉 (HY)」まで、息付く暇もないほどのミックスを堪能できる。


 収録曲に関しても、これまでの既発曲のみならず、舞台『ASTERISK~女神の光~』のテーマ曲として書き下ろされた「女神の光 feat. 牧宗孝」や、自身がコラボレーションしたプリントシール機用に書かれた「LIFE IS A SONG」が初収録されるほか、「ディア ロンリーガール (DJ SHUYA & GAKUSHI REMIX)」がエクスクルーシブ・トラックとして収録されるということもあり、ファンにとっては嬉しいサプライズ・プレゼントなっている。


「改めて自身の楽曲をミックス形式で聴いて、とにかく多種多様な楽曲を作ってきたんだなと思いました。10年経ってもまだまだやりたい音がたくさんありますが、これまでにジャンルや型にはまらず、いろいろな音に挑戦してきたんだなと実感しました」


 デビュー10周年を迎え、9月2日には映画『ピース オブ ケイク』の主題歌である峯田和伸との共演曲「ピース オブ ケイク―愛を叫ぼう― feat. 峯田和伸」のリリースも控えているミリヤだが、まずはこのスペシャルなマスターピースを堪能してほしい。


(取材・文=渡辺志保 (BLACK RIVER MOBB))