スーパーGT公式テストSUGOの2日目が終日、ドライコンディションのもと行われ、前日に続いてレクサス勢が総合トップ3を独占。2日目はZENT CERUMO RC Fがトップタイムをマークした。GT300も初日に続いてシンティアム・アップル・ロータスがトップタイムを奪い、SUGOとの相性の良さ、パフォーマンスの高さを示した。一方、この日だけで7回の赤旗が提示されるなど、こちらも前日に続いて荒れた展開となった。
午前9時の時点で気温30℃という酷暑の中で開始した2日目最初のセッション。まずはドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTのステアリングを握ったオリバー・ターベイが走行10周目でクラッシュしてしまい、赤旗が提示された。ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは助手席に多くの計測機を積み、ボンネット上には大きなピトー管を設置してのデータ収集に臨んでいたが、このクラッシュで午前のセッションを終え、午後のセッションも走行できずに2日目を終えることとなった。
また、そのターベイのクラッシュ後、MOTUL AUTECH GT-Rのステアリングを握った松田次生が最終コーナーでクラッシュ。ここでも赤旗が出されてセッション中断となったが、MOTUL AUTECH GT-Rは午前のセッションはこのクラッシュで終えたものの、午後にはマシンを修復して走行を重ねた。
結局、午前のセッションでは4度、赤旗が出て中断する荒れた展開に。順位はZENT CERUMO RC Fが立川祐路がマークしたタイムでトップを奪い、続いてENEOS SUSTINA RC F、PETRONAS TOM'S RC F、さらに4位にKeePer TOM'S RC Fとレクサス陣営がトップ4を独占。5位にはEpson NSX CONCEPT-GTが入り、周回した62周すべてをベルトラン・バゲットがステアリングを握った。
午後のセッションは13時20分から開始。このセッションで午前のバゲットに替わってEpson NSX CONCEPT-GTのステアリングを握った中嶋大祐だったが、17周を走行後にSPでクラッシュ、続いてENEOS SUSTINA RC Fの国本雄資が26周を走行後に同じくSPでクラッシュし、それぞれ赤旗中断。さらに最後のGT500の占有走行時間帯にKeePer TOM'S RC Fのアンドレア・カルダレッリもSPでクラッシュを喫してしまい、3度目の赤旗中断。結局、この赤旗による中断により、2日目午後のセッションは終了した。この午後のセッションでもZENT CERUMO RC Fがトップを奪い、2日目の総合トップ。午後の2位にはWedsSport ADVAN RC F、そしてDENSO KOBELCO SARD RC Fが続き、午後もレクサス陣営がトップ3を独占する結果となった。
このSUGOテストでは2日間、レクサス陣営が断トツの速さを示し続けたが、この背景には各メーカーのリストリクター径やウエイトハンデの設定が大きく違ったのではないかとの見方がある。レクサス陣営がこのSUGOをターゲットにしているのか、それとも今回のテストでのタイムを重視しているのか、いずれにしても今回のSUGOテストでは3メーカーそれぞれの思惑が入り交じっていたようだ。
GT300も前日に続いてシンティアム・アップル・ロータスが総合トップタイムをマーク。2位にGAINER TANAX GT-R、3位にB-MAX NDDP GT-Rとランニング上位のGT-Rが続き、今シーズンの勢力図を反映させる展開となった、この日は4位にTOYOTA PRIUS apr GT、5位にUPGARAGE BANDOH 86、6位にARTA CR-Z GTとJAF-GT勢が上位に並び、コーナリング性能が重視されるSUGOでのパフォーマンスの高さをアピール。後半戦は鈴鹿、SUGO、オートポリスなどテクニカルなサーキットが続くだけに、巻き返しも見られそうな気配を感じるリザルトとなった。また、前日大きなクラッシュで炎上したSUBARU BRZ R&D SPORTはこの日は走行できず、今後のゆくえが心配される。