SUGOで開催されているスーパーGT合同テスト、25日の初日の総合トップはGT500が36号車のPETRONAS TOM'S RC F、GT300では2号車のシンティアム・アップル・ロータスが総合トップとなった。GT500は36号車に続きZENT CERUMO RC F、KeePer TOM'S RC Fが並び、レクサス勢がトップ3を独占。GT300では午後のセッション終盤にSUBARU BRZ R&D SPORTがクラッシュして炎上、赤旗でセッションを終えることになった。
初日の朝のセッションは雨上がりでウエット路面となったSUGOサーキット。それでも気温は30℃近くに上がり、すぐにドライ路面に変わって周回を重ねていった。今回の公式テストにはGT500は全15チーム、GT300は13台がエントリー。次戦の第4戦富士だけでなく、その後の鈴鹿1000km、そして第6戦となるこのSUGO戦へ向けてのデータ収集に多くのメニューが費やされた。
午前のセッションはトップはZENT CERUMO RC Fが奪い、PETRONAS TOM'S RC Fが続く結果に。気になったのは4位ENEOS SUSTINA RC F、5位KeePer TOM'S RC Fとトップ5のうち、レクサス勢が4台入る展開になったこと。このテストは第6戦まで見据えているはずで、その場合、ウエイトハンデを重めにして、リストリクター径の縮小も視野に入れてのセットアップとなるが、レクサス陣営がどのような仕様で臨んでいたのか、気になるところだ。今回のテストではテスト用のエンジンではあるが、次の富士戦からGT500は多くのチームでニュー・エンジンを投入する事が濃厚で、レクサス陣営のエンジンがどの程度、バージョンアップされているのか。
GT500の午後のセッションは最終的に午前の1-2が入れ替わった形でPETRONAS TOM'S RC F、ZENT CERUMO RC Fのトップ2、そしてKeePer TOM'S RC Fが続き、初日はレクサス陣営が存在感を示し続けた一日となった。GT-R陣営はMOTUL AUTECH GT-Rが10位、カルソニック IMPUL GT-Rが11位、そして前戦優勝のS Road MOLA GT-Rが最下位の15位と、まさにレクサス陣営と真逆のリザルトに。ただ、GT-R陣営はランキング上位が多く、次戦からMOTUL AUTECH GT-R、カルソニック IMPUL GT-Rはリストリクター径を絞られることになっており、S Road MOLA GT-Rも第6戦のSUGOの際には同様の可能性が高いため、かなり厳しい条件で走行していたことが推察される。
GT300では2号車シンティアム・アップル・ロータスが総合トップ、続いて2番手にVivaC 86 MCとマザーシャシー勢がトップ2を奪った。中低速コーナーが多いテクニカルなSUGOは、やはりコーナリング性能に勝るマザーシャシー勢のアドバンテージが大きいことが明らかになった。だが、現在ランキング2位のB-MAX NDDP GT-Rも3位に入っており、今年のGT-Rのコーナリングでのパフォーマンスの高さをアピールする形となった。
午後のセッションでは最後、GT500とGT300の占有走行に入る直前、61号車のSUBARU BRZ R&D SPORTがクラッシュし、フューエルラインに損傷があったようでエンジン右側から炎上。ステアリングを握っていた山内英輝はマシンを降りて大きな怪我はなかったようだが、車体は大きな炎に包まれており、明日、26日のセッションへの影響が心配されている。
このアクシデントにより、セッションは赤旗が出され、そのままセッション終了。この日の最後に行われる予定だったGT500、GT300の占有走行は翌26日の朝に延期されることになった。
今回のこの公式テストはファンにも一般公開され、明日26日も入場料の2000円で見学可能。さらに9月20日に決勝レースが行われる第6戦SUGOの前売観戦券をお持ちの方は無料で観戦することができる。